副学長就任に臨んで
 平成15年4月1日、副学長に就任された宮澤教授(大学院生物圏科学研究科)に、就任に臨んでの抱負等を語っていただきました。

広大の情報環境の整備へ向けて

文・宮澤 啓輔

(MIYAZAWA, Keisuke)
 今回牟田学長より情報・広報担当の副学長(附属図書館長を兼務)に任ぜられました。山、前川両副学長が担当されてきた仕事の一部を分担することになり、責任の重さを痛感しております。皆様のご協力をいただき任に当たりたいと思っておりますのでよろしくお願いいたします。
 現在まで広島大学の図書館をはじめとする情報関連施設は知的資産を利用者に提供してきましたが、国立大学法人化後、本学が目標とする「世界トップレベルの特色ある総合研究大学」として発展するためには、研究・教育・学習支援のための情報環境の整備が一段と重要になります。利用者が求めている情報を収集・整理し、提供するサービスの強化が必要であります。一方社会からも大学からの新たな情報発信が求められています。大学が発信するものは教育、研究、大学アーカイブ等の情報ですが、それぞれ担当部署が責任をもって発信する必要があり、その体制作りが必須と考えられます。これらは牟田学長が発表された「広島大学の長期ビジョン」のステップ一における情報基盤の整備であり、どのような情報を発信するかがその大学の特色を鮮明にしてゆくと思われます。
 また、シリアルズクライシス(雑誌の危機)に対応して欧米ではすでに学会、図書館等の協力により、論文の固定化とプライオリティー等を保証した、権威が高く速やかで安価な電子ジャーナルシステムが構築され、機能しております。わが国でもその方向に向けた学術情報システムの構築が今年から緒についており、この実現が長期ビジョンのステップ二になると考えております。
 以上のことを念頭にキャンパスの基盤的情報環境の整備と大学運営支援システムの整備や広報活動に全力を尽くしたいと存じます。


広大フォーラム2003年6月号 目次に戻る