ボランティアの輪広がれ!!
第4回ボランティアセミナーを終えて
文・寺崎 加代子

(TERASAKI, Kayoko)
教育学部第一類
初等教育教員養成コース4年

挑戦
 私は、「かっぱ組」というボランティアサークルで活動しています。このかっぱ組は、安芸の子リーダー養成協会という団体のキャンプカウンセラーをする大学生クラブで、広島市の現役の先生方と一緒に、キャンプ等の様々な体験活動を通して、子どもたちの「生きる力」を育てる支援をしています。そんな私たちは、昨年六月、第四回ボランティアセミナーの企画をするチャンスと出会いました。大学主催の行事と聞いて、不安もありましたが、広島大学のボランティアを活気づけたい、自分たちの活動をもっと知ってほしい、そんな熱い想いから、企画に挑戦することにしました。

創る

2日目のワークショップの車いす体験コース。「学生という、身近な存在同士で学び合える形が良かった」と参加者から。
 それまで、正直、セミナーについて何も知らなかった私たちは、それを逆手にとり、私たちらしい、私たちにしかできないものをゼロから創ることにしました。「ボランティア 知ろう!やろう!!広めよう!!!」というテーマをうちたて、それを合言葉に、プログラム、日程、講師等、学生課の方々の助言や協力をいただきながら、一つずつ形にしていきました。
 そんな中で、最も苦労したことの一つは参加者を集めることでした。全学部でポスター、ちらし等で呼びかけたり、友人関係をあたったりしましたが、春休み中ということもあり、なかなかいい返事が返って来ない…人集めの大変さ、難しさを痛い程感じました。


楽しむ
 そんな状況の中で快く参加してくれた参加者は、かっぱ組も含めて延べ四十人余り!!このセミナーでは、ボランティアの理論や実践について講演をきいたり、夜の交流会では、参加者同士が、自分の活動やボランティアへの想いについて熱く語り合ったりしました。二日目には、実際にボランティアをしている学生さんに、実践発表やワークショップをしてもらい、互いに学び合いました。参加者のみなさんの積極的な姿勢、好奇心いっぱいのまなざしに刺激されて、私たちも楽しく充実した二日間でした。「この人たちとなら、きっとボランティアの輪を広げていける!」と頼もしく感じました。西条共同研修センターの外では、雨が降り肌寒かったけれど、中は、みんなの元気と熱気でとにかく熱かった!!

ここから

講演の中で、グループでボランティアについて考えたことを発表している様子。「話を聞くだけでなく、自ら考え、発表することで、考えがより深まりました」
 このセミナーを企画・運営させていただく上で、講師やサークルとの渉外、情報宣伝、プログラム作り等、悩みや不安、失敗や戸惑いがたくさんありました。でも、当日、参加者の笑顔を見て、そんな苦労もふっとびました。
 私自身、ボランティアは、何かをより良くするために「〜したい」という強く熱い願いを持って、進んでやる活動だと思います。そして、その内容は、ごみ拾いやリサイクルといった身近なことも、すべて立派なボランティアで、誰にだって可能だと思います。私は、教育という視点からアプローチし続けたいと考えていますが、ボランティアの輪を広げていくためには、より多くの人が、たとえどんなに小さくても、福祉、環境、医療など、さまざまな方面から一歩ずつ活動をしていく必要があると思います。
 今回のために私たちが作ったテーマソング『ぽっかぽか』にもありますが、広島大学にぽかぽかしたあたたかい思いやりがあふれ、笑顔がどんどん広がっていけばいいなと思います。
 みなさん、第五回ボランティアセミナーでぜひお会いしましょう。

※第四回ボランティアセミナー

 広島大学のボランティア活動の浸透・発展をめざして、毎年行われている。第四回は三月一・二日に西条共同研修センターで実施され、初めて大学生自身の企画・運営が試みられた。

[問い合わせ先]
 学生課 0824-24-6144


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