江森 早穂さん

東京都出身。昭和50年
広大に就職。趣味は長唄
三味線、歌舞伎鑑賞、刺
し子刺繍等。
役に立っているという実感。
それがレファレンスの魅力です。

中央図書館レファレンス担当の皆さん(中央が江森さん)。カウンターは、3人で交代して受け付けています。
レファレンスカウンターは、中央図書館に入って、一番奥にあります。平日の10時から16時45分まで受け付けています。
 「本と接していないことが苦痛なぐらい、本が好きです」。図書館司書の江森さんは、中央図書館でレファレンスを担当しています。レファレンスとは、例えば、「本の所蔵場所」「図書館やOPACの使い方」という初歩的なものから、「あるテーマに関する文献の検索」「特定事項の調査」まで、「とにかくいろんな問い合わせに答えるという、シンプルかつ幅広い仕事」。時には、「この漢字の読み方」といった質問まであるそうです。このレファレンスカウンターは、今年五月に新設されたばかりです。「それまでもレファレンスは受け付けていたのですが、専用のカウンターを設けることで、利用者の問い合わせをじっくり聞き、すぐに答えられ、更には色々なアドバイスもできるような体制になりました」。
 「レファレンスに必要なのは、何をどう探すかというノウハウです」。江森さんのレファレンス歴は、二十五年以上になります。「これまでの経験の中で培ってきた知識やカン、人脈を駆使して、文献や資料などを探し当てます」。まさに、探偵のような仕事。かなりの調査を要する問い合わせは一日三〜四件で、去年一年間では約六百件の調査をしたことになります。中には、探し当てるのに何ヶ月もかかる場合があり、相当な根気と手間が必要になることも。一日の仕事の約三分の一は、カウンターで問い合わせに応対し、それ以外の時間は、調査などにあたっています。
 「人によってはめんどうくさい仕事。広島弁では“やねこい”という感じですね。でも、私はこの仕事が好きなので、めんどうくさいとは思いません。むしろ、喜びにつながっています」。広島に初めて来たときには、方言にカルチャーショックを受けたという江森さん。今では、ほぼ広島弁ネイティブスピーカー並みだとか。「レファレンスという仕事の魅力は、学生や先生、学外の方たちの役に立っているという実感が得られるところにあります。今後は、まだ新しいレファレンスカウンターに、気軽に来ていただけるような雰囲気や体制を作っていきたいです」。皆さんも、ぜひレファレンスカウンターを訪れてみて下さい。
取材・執筆  清水友梨(総合科学部二年)

*このコーナーでは、広大で働いている職員にスポットをあて、学生広報スタッフが取材を行い、その方の人柄や仕事内容などを紹介します。


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