文・萩原 恵美
( HAGIHARA, Emi )
附属東雲中学校教諭


神原先生による数学授業
 今年八月、広島大学教育学研究科の朝倉先生と附属東雲中学校の生徒七名及び教員三名は、アメリカの姉妹校エクスプローリス・ミドル・スクールに二度目の訪問を行いました。
 ウエルカム・セレモニーでは、三年生三名がパワーポイントを使って本校の学校生活と日本の中学生の一日について英語で紹介をしました。初めて見る本校の学校生活の様子にエクスプローリスの生徒も興味をもってくれました。
 本校の生徒たちは各学年に分かれて所属し、授業を共に受けました。また、本校の生徒のうち二年生は、「桃太郎」の紙芝居を英語で発表しました。また、神原先生が数学、今副校長先生が剣道の授業をし、エクスプローリスの生徒と楽しく有意義な時間を過ごすことができました。最終日には、隣接のエクスプローリス博物館内で、ティー・セレモニー(茶道のお茶会)を催し、外部から放課後の学習に来ていた生徒や保護者の方々にも大好評でした。
 今回の訪問では、研究の交流に向けて一歩踏み出しました。本校の総合的な学習の時間のグループとエクスプローリスとの共同研究の方向性について話し合いをもつことができ、英語科の研究のために、エクスプローリスの生徒にアンケートに答えてもらうこともできました。また、広島の平和宣言の英語版を聞いて平和学習をしたエクスプローリスの七年生が書いたPeace Declaration(平和宣言)を持ち帰り、本校の二年生の平和学習に生かすことができました。
 日本に帰国する日、「帰りたくない」「もっと英語を話せるようになって、またアメリカに来たい」など生徒たちは名残惜しい気持ちと将来への希望でいっぱいでした。教員も、たくさんのエクスプローリスの先生と交流を深めることができ、お互いに信頼感をもつことができました。お互いによく知り合い、信頼しあうことが、これからの共同研究や交流の成功に何よりも重要であると思います。
 今後の交流の可能性がさらに広がったと確信できるエクスプローリス訪問の旅でした。


広大フォーラム2004年12月号 目次に戻る