この特許は、下水汚泥を酸発酵(主として酢酸が発生します)処理する事が特長です。汚泥を可溶化する工程と有機物を効率的に酸発酵させる酸発酵工程からなります。可溶化工程では、微好気条件での曝気、アルカリ剤の添加、超音波処理を併用しての汚泥中への有機物のすみやかな溶出・低分子化を行います。酸発酵工程では、これらの有機物を短期間(三〜四日)で有機酸(主として酢酸)へと変換します。このため、本システムにおいては、汚泥中の有機物の利用効率の向上と発酵時間の大幅な短縮により、汚泥廃棄物の削減と処理システムの小型化が可能となります。また、生成した酢酸は生物的窒素除去(硝酸を窒素ガスに変換)の栄養源として利用できますし、高速メタン発酵でメタンに変換することも可能です。本システムは技術移転され、JSTで委託開発事業として開発成功の認定を受けています。 |