東広島キャンパス、総合科学部の北側、マクドナルド前の駐輪場の横にあるこの物体。みなさんも一度は目にしたことがあるはず…。通学時、昼食時、そして帰宅時と、その前を通るたびに「あれは一体なんだ!?」と気になっている人もいるのではないでしょうか。今回は、その正体を探ります。 この装置は、その名をオープントップチャンバー(以下OTC)といいます。主に大気汚染物質が植物にどのような影響を及ぼすのか、という研究に使用されます。写真の場所では松枯れの原因が調べられています。実験が行われている時にOTCの前を通ると、ゴウンゴウンという音が聞かれますが、これは装置の傍らにある活性炭フィルターの駆動音です(写真下)。OTC中の空気をきれいにし、その中で松を育て、その後人工的に、ある汚染物質を松に噴霧し、その物質が松に及ぼす影響を調べています。このOTCは一年中使用されているわけではなく、基本的には植物が活動的な暖かい季節に使われています。夏場に限られますが、OTCの傍らに日よけのためのパラソルが置かれることがあるそうです。奇妙な光景に写るかもしれませんが、それは夏の厳しい暑さの中、OTCを使って、誰かが実験している証拠です。 ちなみに東広島キャンパスには、生物生産学部南側にもOTCがあります。田口方面から広大通りを登って通学する人はそちらの方に馴染みがあるかもしれませんね。そのOTCは一年中稼働しており、温暖化環境が樹木の生長に及ぼす影響が研究されています。 さて、今回取り上げた疑問は解けたでしょうか。まだまだわからないことがある、また他にもこんなことも調べて欲しい、といったことがあれば、編集部までご一報ください(左記参照)。四月から発行される、学生のためのマガジンでも取り上げていきたいと思います。みなさん、いろいろなものに興味をもってみてください。何か新しい発見があるかもしれませんよ。 学生リポーター 森尾 洋一(総合科学部一年)
*このコーナーでは、学生が小耳にはさんだ話題を学生の視点でお伝えします。 |