世界の大学シリーズ31

アンカラ大学 トルコ

  アンカラ

 国立アンカラ大学は,1946年トルコの首都アンカラ市に創立され,12学部と種々の研究所,付属施設,専門学校等を擁する総合大学として最も伝統がある。
 私は1995年10月から3か月間,文化庁芸術家特別派遣としてトルコに滞在し,アンカラ大学の言語,歴史,地理学部でも研修させていただいた。特に同学部日本語学科のオトカン副学部長に,日本とトルコの比較文化研究の指導を仰いだ。オトカン教授によって1985年にトルコで初めて日本語学科が設置された。1学年25名,博士課程まであり,日本語学科は同学部の中で最も人気があり,日本についての研究が熱心に行われていた。
 私はトルコで制作した絵画の作品展を大学主催で,正面玄関の大ギャラリーで開催していただいた。初日の夜にはカクテルパーティーまで開いていただき,各界から200名以上の出席者があった。日本人として,トルコ各地の風景の作品発表は初めてということで入場者も予想以上に多く,意義深いものとなった。トルコ人の芸術に対する理解と関心の高さに感動した。
 現在,広島大学でも500名余の留学生を迎えている。日本人の学生は勿論のこと,各国の留学生の文化交流の場としても,名実ともに国際的な大学として,学内に作品の展示等ができる,専用のギャラリーが是非必要であることを痛感している。

学校教育学部美術教育(絵画) 難波平人(なんば・ひらと)

カッパドキアの奇岩(集落跡)
奇岩

ビリゲン 個展
ビリゲン助教授と     アンカラ大学での個展


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