日本で唯一の酒類に関する国立研究機関  
 国税庁醸造研究所 
National Research Institute of Brewing



目的・役割

写真  醸造研究所は、日本で唯一の酒類に関する国立研究機関である。酒類醸造に関する基礎的、応用的研究と研修・講習・酒類の鑑定評価等を通じて、我が国の酒類醸造技術の向上と発展に寄与している。酒類研究の先端情報発信基地としてライフサイエンスの発展に貢献し、二十一世紀の豊かな社会の創造を目指す。
 創設以来、一貫して酒類醸造に関する科学的研究を行うとともに、全国の酒造技術者を養成し、酒類醸造技術の向上・発展に努めてきている。特に、酵母や麹菌などの微生物の分野においては、我が国で最も早くから研究を始めており、バイオテクノロジーの発展に大きく貢献してきている。


主な研究

 酒類醸造及び酒と人間との係わり等の研究を通じて、ライフサイエンスの発展に貢献することを目標に、
(1)酒類原料の醸造適性の解明と有用機能の開発
(2)新規有用機能を有する醸造微生物の開発と環境にやさしい技術体系の確立
(3)醸造微生物の有用遺伝子の解析と発現制御技術の確立
(4)酒類製造プロセスの自動計測と制御技術の開発
(5)感性計測による酒類評価法の開発
などの研究を行っている。


主要な業務

 酒類醸造に必要な知識及び技術の習得を希望する酒類製造業者などを対象として、毎年定期に講習を実施する。
 また、清酒、焼酎、果実酒、ウイスキー、ブランデー、リキュール等の品質評価を実施し、酒質の動向の調査を行う。


研究交流・技術相談・広報活動

 新技術開発の促進のため、国内外の機関と技術・知識を交換し、積極的に共同研究を実施している。また、醸造技術や当所の研究業務に関連のある事項について、電話、面接あるいは文書による相談を受け付けている。更に、醸造関係技術者を要望に応じて受入れ、研修を行っている。
 年一回講演会を開催するほか、「醸造研究所報告」及び内外の学会誌等を通じて研究成果を発表している。研究成果を各国税局鑑定官室を通じて普及するほか、取得特許については広く一般に公開している。
 また、有用酵母や麹菌等については、(財)日本醸造協会を通じて希望者に頒布している。


官能評価

写真 酒類の品質評価には官能審査が最も適している。酒類の品質情報をより多く、より的確に引き出すための審査法の開発に努めている。


◎所在地・連絡先

   〒七三九
   東広島市鏡山三丁目七番一号
   電 話 〇八二四(二〇)〇八〇〇(代 表)
   FAX 〇八二四(二〇)〇八〇二(総務課)
     


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