言いたい放題

 安部 正則(あべ まさのり) 学生部  

〈部局歴〉
  昭和38・4 (九州大学)
    58・4 (北九州工業高等専門学校)
    61・4 (福岡教育大学)
  平成2・4 (鳥取大学)
    5・4 (高知大学)
    8・4 学生部
 


「いやーお気の毒」というのが、二年ほど前に本学学生部へ転任するときに旧知の前任者が言われた第一声でした。
 着任当時は長年懸案の学寮問題が切迫しており、反対する学生たちとの折衝は本当に苦しく「やねこい」ものでしたが、当時の西村学生部長(写真中段左端の方)を先頭にしてみんなが一致協力して当たり、今日ほとんど解決するまでになったことは、 在職中の大きな思い出になりました。この間、人心地もなく、いつ果てるともつかないような辛い状況でしたが、西村先生のような素晴らしい方の下で働くことができたことは幸福でした。
 その後事務局一元化と副学長制が実施され、西村先生が去られ、新制度の下でこれまで「あずりながら」もなんとかやってきました。その心境は、まな板の上の鯉のようでもあり、皿回しの芸人のようでもあり、駄歌に託せば「もの言えば唇寒しどこと なく、うっとうしい雲よどこかへ飛んでいけ」といったところです。
 退職後は、これまでの職場のことは忘れ去り、広大で「はぶてる」こともなく、よく働いていた周囲の方々の顔や姿だけをしっかりと思い出に留めて、新しい分野に挑戦したいと思っています。
 気に掛かるのは、この三十年間にわたり毎年行われてきて、今後も引き続き行われる定員削減です。大学では、行政職の事務系職員に他の教職員より格段に大きな比重がかかっており、のびきって元に戻らないゴムひものようになっていて、パンクしそ うです。
 広大もこれから生き残るためには、私立大学のように教官と事務官の間の垣根をうんと低くして、言葉だけでなく、腰軽く、各人の固有の仕事以外は手の空いたほうが進んでやるように変わっていかなければいけないのではないか、と思っています。

神戸からのひまわりの種をまく(本人前列左端)



広大フォーラム29期6号 目次に戻る