想い出

 相本 タツ子(あいもと たつこ) 理学部関数論講座 施設部設備課

〈部局歴〉
  昭和31・3 (民間)
    34・12 工学部
    37・4 工業教員養成所
    37・7 工学部
    40・7 教育学部東雲分校
    53・6 学校教育学部
    56・10 施設部設備課
   
 


 木造二階建の校舎。歩くとギシギシと音のする廊下。冬の石炭ストーブ。そんな工学部に昭和三十四年に採用されました。
 昼休みにはソフトボールの練習に参加。紅一点、ついでに赤い糸で今も結ばれているボールをキャッチング。四十年東雲分校に配置換。二人の子どもの育児と病弱な姑の世話にと大変な時期を、和やかで家族的で理解のあった職場での十六年間、どんな に助けられたことか。当時の上司、同僚、後輩の方々にお礼申し上げます。
 メタセコイヤの美しい東千田キャンパスでは、各学部や事務局が移転のあと、建物が次々と取り壊されていくのを目の前にして、時代の流れとは言いながら寂しく思い、心の中で「ありがとう、ご苦労さまでした」と呟く。
 今、ここ交換室の窓から見える広々としたキャンパスに建つ立派な校舎群、広いグランド等、新しい広島大学の発展を祈念しつつも、無事定年を迎えられたことは、良き同僚と家族、今は亡き両親の支えに対し感謝します。そして広島大学に、たくさん の想い出をありがとう、と…。


移転完了後人影のない千田キャンパス正門前で



広大フォーラム29期6号 目次に戻る