思い出

 三村 和子(みむら かずこ) 生物生産学部食品科学講座  

〈部局歴〉
   昭和39・9 水畜産学部
    54・4 生物生産学部
   
 


 大学に勤務するようになったのは三十九年九月からで、水畜産学部水産化学に配属になり、食品工業化学科を経て現在の生物生産学部食品系の所属となりました。
 福山にいた頃の学部の建物は、昭和四十二年頃までは兵舎の建物を改造したもので、教官室も実験室も薄暗く、また、床は木製であちこち穴があいて床下から明かりが見えて、掃除するにも水を打たないとほこりが舞い上がり大変でした。学部の中で新 しい建物ができるたびに何回も移動し、思い出多い福山時代でした。
 学部が統合移転することが決まり、昭和六十三年からの福山から東広島市への通勤も、家族の事情もいろいろありましたが、私の働く喜びが強かったため、家族の協力を得て勤続することができました。福山から東広島市への往復に三時間三十分かかり ますが、十年間勤続することができ、大変喜んでいます。
 その間、先生方の温かいお気持ちを頂き、楽しく毎日を過ごせたことを身にしみて感謝しています。その間には悲しいことがいろいろありました。それは、現役の先生方を病気で失ったことです。毎日電車で共に通勤していた方、また、卒業生で教官に なられた方、本当に親しくしていただいた方々でしたので、何か自分の家族を失ったようでした。
 でも、楽しいこともたくさんあり、無事に働くこともでき、人との出会いも多く、いろいろな人生の勉強ができましたことを私の宝として大切にしたいと思っています。卒業生の方々もいつも励ましてくださいました。また、近況を知ることもでき、大 変嬉しいことでした。
 書くことのできないほどの思い出を多く頂いたことを深く感謝しております。これからは皆様の教えを杖に、「和と思いやり」を大切に、また、健康に気をつけて人生を楽しみながら、趣味のお花を続けたいと思います。
 最後に、定年を迎えるまで無事にこれたことを皆様に感謝すると共に、家族の協力に感謝したいと思います。長い間ありがとうございました。


生物生産学部玄関前。増原事務長補佐が四季折々の花を植えて楽しませていただきました。非常勤講師の先生と



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