モニターから・編集室から




 五号に対して寄せられたモニターの方々からのご意見を紹介します。
 今回の回収率は三〇%です。

☆フォーラム「教養的教育を実施して、その点検と改善」

 モニターの皆さん全員が、重要なテーマであると評価しています。
 例えば「教養的教育と専門的教育を統合していくことは、どの大学にとっても重要だと思います」(学生)。
 しかしながら「特集の問題なのではなく、教養的教育が制度として抱える問題のために、内容が分かりにくかった」、「委員会が執筆したものであれば、このようになるのは当然だが、学生と教官の生の声がない限り、読んでもあまり意味深くないと思う」、「はっきり言ってよく分からない」(教職員)。
 「一年生以外にとって関係なく、したがって、あまり関心がない記事であった」、「言葉が難しい割に大した内容でないことが良くわかった」、「教養的教育を本当に実施することが良かったのかどうか分からない」(学生)等の批判的な意見が大部分でした。
 ただ一件「論文調でよくまとめられている」(教職員)と評価するものもありました。
 なお、「外国語センター付きの先生の写真はなかったのですか」という問い合わせがありました。


☆学生座談会「奪われる広大フォーラム!」

 学生の皆さんにはおおむね好評であり、「大変良い企画と思います」、「共感、反論を含めて興味深かった」、「現時点での広大フォーラムの欠点が述べられており、評価できる」、さらには「有意義な企画であると思う。このような企画を通して、大学側と学生側がもっと本音の意見を言い合えるようになれば、大学改革につながっていくと思います」という積極的な意見もありました。
 これに対して「座談会は、ぜひ行うべき会だと思うが、わざわざフォーラムに載せる必要はなく、大事なのは、それをどのようにこれからの編集に反映させるのかということである。従って、広報委員会が、この会を機にどのように編集改革をするのか を明示してほしい」。
 「司会の方が、当局の直接の介入を受けずにやっているということを強調したかったのでしょうが、『中立』『誰寄りでもない』見解などというものはジャーナリズムには本来存在しないのです。広大フォーラムが、『広報誌』なのか、『一般ジャーナリズム』に基礎を置いているのかの問題が、はからずも表出してしまったのではないかと思います」という教職員の方々からの鋭いご指摘を頂きました。
 なお、座談会の内容に関しては「学生によるページは、やりたい学生がいる限りは、あった方がより良いと思います」という意見が寄せられました。


☆「ニューズ・ダイジェスト」

 「他の学部の様子が分かって良い。告知板も同様」、「このコーナーで大学の情報を仕入れさせて頂いています」、「見出しだけは毎回必ずチェックすることにしている」、「流し読み、拾い読みです」等の意見に代表されるように、教職員、学生の皆さんに比較的良く読まれているようです。
 なお「日付け順とか学部毎とかにしてもっと読みやすくして頂けると良いのですが」、「講演会やコンサート等は、行きたい人もいるだろうから、『予定』も載せてはどうか」、「告知板という名称はなんとかならないか」というご提言を頂きました。


☆「読みやすかったもの、読みにくかったもの」

 読みやすかったという意見が特に多かったのは、「留学生の眼」、「自由席」、「フォトエッセー」、「実験記事」、「コータッティ氏講演録」です。
 一方、「フォーラム」と「学生座談会」については、読みやすかったものと読みにくかったものの両方に挙がり、意見が分かれました。特に「フォーラム」記事については、「文章が固くて、学生は読まないであろう」(教職員)、「こんなのでは学生 に理解されない」(学生)等の厳しい意見もありました。


☆「その他」

 教職員の方々からは「カットを増やして目の遊ぶ場所を設けて欲しい」、「レイアウトで、ひとつの記事と次の記事の境界がわかりにくい」、「教官が行っている各種委員会で、どのようなことが討議、審議されているのかをある程度学生に知ってもらうことが必要だと思う。そうすれば、学生ももっと積極的に大学の一員として自覚するのではないだろうか」、「コラムはなぜ告知板の下にあるのかよくわからなかった」、「各学部の学生の意見を述べるコーナーをつくったらどうかと思います」、「記事を減らして楽をされたらいかがですか」というご要望及びご意見を頂きました。また、学生の方から「表紙が好きです」という嬉しいご感想を頂きました。



編集室から

 お忙しい中、貴重なご意見やご提言をお寄せ頂きましたモニターの方々に心からお礼を申し上げます。
 昨年春から、編集委員の一人として「広大フォーラム」の仕事に携わっておりますが、絶えず「広大フォーラム」が果たすべき役割について、私なりに考えて参りました。今回のモニターの方のご意見にもありましたように、「広大フォーラム」は、広島大学の「広報誌」なのか、それとも「オピニオン誌」なのかというきわめて難しい問題を抱えて、現在、非常に微妙な位置にいると痛感しています。
(平)



広大フォーラム29期6号 目次に戻る