学校教育学部長 間田 泰弘
![]() それは君達の長い間の努力の成果であろうが、同時に家族や周囲の人々の支えによってこの日が迎えられたことも忘れてはならない。 君達はこれまでの学習のおかげで限られた範囲ではあるが多くのことを経験し、多くの知識を得た。社会に出るとそれはさらに幅広くあるいは深くなり活躍のための糧になるであろうが、一方では欲求も満たされ始める。しかも、知識、物質、名声、快楽などに対する人間の欲求には際限がなく、多くの人はそれらを果てしなく追い続ける。あたかも止まることのできない自転車に乗っているかのごとく。 しかし、時には自分を振り返ってみることも必要である。 清々しい満足感が得られたであろうか、むなしさを覚えないだろうか、貶めるようなことをしなかったであろうかと。 いずれの道に進んでも、そこには仕事の喜びとともに誘惑や逃避したくなるような苦痛もある。その中での人の価値は、思いやりの心と反省する態度と自らを律する強い意志の有無によって左右され、その積み重ねが将来を築き上げているのではなかろうか。そのとき、いかに行動してきたか、いかに生きてきたかが問われる。 実行しにくいことは自らの体験でよく分かっているが、将来、爽やかな心で過去を振り返ることができるように、日々をともに研鑽し、ともに反省したいと願っている。 |
学生は卒論のまとめで不眠不休の状態にあることを知りつつ、それでも広報委員Wは、或る夜、電話一本の狼藉。「大学生活の想い出、後輩に残す言葉等、思いを十七文字に込め、顔写真をつけて五日後にたのむ」、我が愛する学教生諸君は応えてくれた。皆さんお元気で。(W) |