工学部長 松村 昌信
常々不思議に思っていることがあります。それは新入生のクラスの顔が年によって際立ちがあり、しかもそれが大きいことです。ある年のクラスでは学生一人ひとりがはっきりとした個性を持ち、それでいて全体によくまとまっていて、教室のソフトボール大会やコンパに自発的に出席し、授業中の先生とのやりとりも活発で、興味深い実験レポートや独創的な製図を書きます。就職先もほとんどの者が希 望する会社に一回で決まります。 一方、ある年のクラスでは、まずまともに専門課程に進学する学生が少ない。授業では遅刻、欠席が多く、レポートや図面の提出期限が守れない。結局、単位がとれないから留年したり、勉学意欲を失って休学する学生が多い。卒論研究でも自分で研究計画が立てられない。要領が悪くて失敗ばかりしている。就職とも進学とも決心がつかず、いつの間にか居なくなって、どうやら出身地で自分の専門とはあまり関係のない会社へ就職したらしい、というような学生が見受けられます。 もちろん、その年のクラスの全員が留年したり、休学するわけではありませんが、問題はクラスの雰囲気です。クラスの顔によっては諸君の輝かしい青春が、灰色の損失の時期に変わってしまうのではないかと心配です。確かにそのクラスにも優秀な学生が居ないわけではありません。しかし、尊敬できるクラスメートが少ない学生生活は、どれほどの価値がありましょうか。 私は今までの長い間、クラスの顔をすばらしいものに変えようといろいろ努力してきましたが、あまり成功しませんでした。ただその中で気付いたことは、そうしたクラスの学生は、四年生になっても同級生の名前を互いにほとんど覚えていないことです。 そこで、新入生の諸君にお願いします。できるだけ早く同級生の名前を覚えて下さい。そして自分のクラスの顔はすばらしいと信じて下さい。そうすればきっと本当にそうなることでしょう。 |
新入生のみなさん、ようこそ工学部へ。みなさん一人ひとりには計算機のアカウント(総合情報処理センターの利用資格)が与えられることになると思いますが、ネットワークに接続する環境が整ったら早速、工学部のホームページを覗いてみましょう。そこから各研究室のページにリンクが張られ、さらにそこから教官や学生の個人ページにつながっているはずです。 研究室のページでは研究内容をわかりやすく説明しているところもありますから、将来、卒業研究をする研究室を選ぶ際に参考になるかもしれません。また、応用数学講座のように授業の副教材をホームページを通して提供しているところもあります。大学の計算機・ネットワーク資源を学生生活に大いに役立ててください。 |