スペース・コラボレーション・システム(SCS)について
|
教育・研究のミニ衛星放送
SCSを使って総合科目も…
文・西井 龍映(Nishii, Ryuei)
SCS事業実施委員会委員
スペース・コラボレーション・システム(略称 SCS)とは、通信衛星を介して大学・研究機関の間を動画・音声による双方向通信を可能にするシステムです。教育・研究専用のミニ衛星放送テレビ局を設置し利用するシステムと考えて下さい。
二局間はもちろん、多局間での同時通信が可能です。データ転送速度は一・五Mbpsですので、ストレスの少ない動画を送受信できます。SCSはほとんどの国立大学で利用でき、全国では百以上の地上局が大学・研究機関・高専に設置されています。これらの地上局を集中管理するHUB局はメディア教育開発センター(大学共同利用機関、千葉市)です。本学では表1の二局が稼働しています。
表1
地上局名 |
設置場所 |
稼働開始 |
広島1 |
総合科学部共通講義棟K202号室(定員40名) |
平成9年4月 |
広島2 |
法学部・経済学部(東千田)校舎A302号室(定員156名) |
平成10年4月 |
それぞれの建物の屋上にSCSと書かれた専用パラボラアンテナがありますので見つけてください。
広島2は夜間主コースの講義室であるため、昼間はSCSに使えますし、広島1はSCS専用教室です。ただし、広島1の定員は四十名と少ないのですが、共通講義棟のK一〇七号室(定員二九五名)とは昨年度の教育研究学内特別経費により接続されました。その結果、大規模な講義・研究会にも対応可能となり、西川先生が担当されている総合科目もK一〇七号室から広島2に送られています。
ただし、現在はシステムの調整中のため、西川先生や受講生諸君にご迷惑をかけています。また、広島1は理学部のAV教室とも学内LANで接続されています。
各地上局には、大型ディスプレイ、ビデオカメラ二台、書画カメラ、VTR二台が設置されています。講師側の送信画像及び学生側の映像を同時に確認できます。またパソコン画面の提示や学内LANも利用できますので、視聴覚教室としての
利用も可能です。
SCSに興味をもってくださった方は、本学のホームページ(http://www.hiroshima-u.ac.jp/)にアクセスしましょう。「広島大学の委員会」をクリックしますと、SCS事業実施委員会のホームページが出てきます。そこには申し込み方法、利用トレーニングを受ける方法、地上局の空き具合などSCSに必要なすべての情報がみつかるはずです。
SCSを利用する場合のおおまかな流れは以下の通りです。
(1)そのプログラムの責任者が利用する地上局(議長局)と子局の分担を決定を決定
(2)プログラムの利用日時の決定
(衛星回線及び本学の地上局の空き具合をホームページで事前確認をすることが必要)
(3)学生部教務課教務・情報管理係に利用申請書を提出
(用紙はホームページから印刷する。議長局申請と子局申請は別の書類なので注意)
機器操作のトレーニング日程もホームページをご覧ください。総務部研究協力課研究総務係がアシストしてくれます。
衛星回線の割り当ては同時には全国で二回線です。希望時間帯の回線を得るにはできるだけ早めの利用申請が必要です。ちなみに、本年後期に利用する場合の第一次申し込みは五月末です。それ以降は申し込み順となります。
SCSは研究会や科研の打ち合わせ等種々の利用が可能です。また、複数の大学間で共同して共通講義を行うとか、講義の交換を行うとかの活用にも高品質映像伝送なので十分に可能です。今年度からは広大各キャンパス間の接続も可能となりましたので、他機関との接続はもちろん、キャンパス間での接続に一層のご利用をお願いいたします。
総合科学部K202号室でSCSを使った講義の様子
|
広大フォーラム30期1号 目次に戻る