自著を語る
『トルコ83日の旅』
著者/文 難波 英子
絵 難波 平人 英子
(B5判,345ページ 挿入画121枚)3,000円
1997年 中国新聞社出版部編集
文・
難波 平人
悠久の時が流れ東西文明が交差するトルコ、乾ききった土塊から歴史が重層して甦る国トルコ。私にとって忘れられない国となりました。
1995年10月下旬から文化庁芸術家在外特別派遣として83日間、トルコ共和国で研修しました。1991年に初めて訪れて、その魅力に取りつかれての再訪でした。
カッパドキア地方の奇岩と洞窟住居の不思議な景観。昔と変わらぬ村人達の素朴な生活。アンカラをはじめ、都市に住む生き生きとした女性たち。そしてエーゲ海の「二つのバラ」と賛美されるエフェソスやベルガマの古代遺跡など─。
毎日が驚きと感動の日々で、私は所かまわずキャンパスを広げ、夢中で絵を描きました。その時、同行した妻は、毎日の出来事を詳細に記述していました。その文章をまとめ、私の油絵と二人の水彩画などを添えたのが本書です。
各地を回り、時には現地の人に騙されたりもしたが、活気に溢れ、たくましく生きている人々でもありました。貧しくても、他人に分け与える優しさや外国人に温かく接する心の余裕を持っていました。
身にあまるほど、良くしてくれたトルコの友人たちや、親日的な人々に感謝の気持ちで、「帰国したらトルコを必ず紹介します」と約束して帰りました。
そのこともあって、一人でも多くの方々にトルコの現状を知っていただければと願っています。
「ローマ遺跡」
「オープン エア ミュージアム」
「エーゲ海」
プロフィール
(なんば・ひらと)
◇一九四一年 山口県生まれ
◇一九六四年 広島大学教育学部美術卒
◇学校教育学部教授(美術教育・絵画)
広大フォーラム30期3号
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