モニターから・編集室から
さきの広大フォーラム第二号に対して寄せられた御意見を整理・要約し
て、ここに紹介します。回収状況は、学内者十八名(教職員十名、学生八名)と学外者二名、合計二十名でした。
☆特集「二十一世紀にむけて広大は─学外からの発信」はどうでしたか
特集と連動させた学長インタビューについては、「教官の意識改革に賛成だ。学生としても、人間的に魅力のある先生の方が、やはり授業も楽しいし、学問のオモシロさも学べるような気がする(学生)」、「大学教官は、外用事はあくまで従で、学生(人材)の育成が第一と思う。学生の教育もできないで、何で地域へのサービスができようか(学外者)」といった意見がありました。
特集記事に対しては、「『学外からの発信』という発想・テーマの設定は面白い(教職員・学外者)」、「大学を拠点として、もっと外に眼を向け、行動するべきだと、強く励まされた(学生)」、「『附属病院分院を東広島市に』、『部局横断的な研究プロジェクト』、『科研費獲得で実績づくり』などの提言は具体的で、なるほどと思わせた(学外)」などの肯定的意見が寄せられました。
特に、韓国の大学生に日本語を教えている卒業生、和田綾子さんの『拒まれても出て行く骨太さを』に関心が集まりました。
しかしその一方で、「執筆者はみな広島・広大の関係者であり、身内の意見の域を出ていない(学生)」、「地域に根ざす大学をというなら、なぜ東広島市の身近な一般の人の話は入っていないのか(学生)」「地域ともっと連携せよという提言が目立ったが、実際は、被爆者の問題に関わったり、地域住民と共にさまざまな活動をしたり、長いこと地域に出て活躍している先生方もいる。しかし、なかなか光があたらないのはなぜか(教職員)」などの辛口の評価も寄せられました。
☆興味深かった記事はどれですか
『二〇〇〇字の世界』に登場した山本英喜さんのエッセイが大好評でした。
「秀逸な文、本号の白眉と思う(学外者)」、「今の学生の社会に対する正直な気持ちが出ていた。年々、大学で学生の本音を聴くことができなくなってきている状況で、その一端がうかがえるのは良い(教職員)」。
『海外で活躍する卒業生』「いい内容だった。この記事の翻訳掲載を提案された方に、敬意を表したい(学外者)」、「林愛梨さんは、自分とあまり年が変わらないのに積極的に海外で活動しているのには驚き、感心した(学生)」、「就職難もあって、卒業後・修了後のイメージがもちにくい学生にとって、このような具体的な内容は、たいへん参考になる(教職員)」。
稲賀先生の『昔と今の感傷旅行』は、「随筆タッチながら含蓄に富む内容であった。『忘レテハナラヌ物』を大上段に振りかざさず、さりげなく挙げられた姿勢に好感を覚えた(学外者)」、「大学の移転によって、本当に豊かだった自然が失われたという事実がある以上、学生や教職員にとって、単に『行って、帰る』だけの田舎の大学で終わらせてはいけない(学生)」などの反響が寄せられました。
その他の記事への意見・感想も、順不同で挙げます。
『ベンチャー・ビジネス・ラボラトリーは今』「堅くなりがちなこういう記事にしては読みやすく書かれている(学外者)」、「ラボラトリー自体の存在を知らなかったので、あの記事は興味深かった(学生)」
『フォーラム・ギャラリー』「細かい色づかいが出ているのに感心した(学外者)」。
『留学生の眼』「バングラデッシュからの留学生アクバル・モハメド・アリ氏の花見と日本人の観察眼には感心した(学生)」。
『ニューズ・ダイジェスト』「初めて広大に相撲部と土俵があることを知った。学生の授業以外での活動を知ることができて良い(教職員)」。
『自著を語る』「大切な人をガンで失ったことがあるので、サイコオンコロジーをぜひ読んでみたいと思った(教職員)」。
『開かれた学問』「前号に比べて読みやすくなった(学生)」。
☆その他
広報委員会に寄せられた御意見・ご要望を、順不同で挙げます。「学内で開催される各種行事は、事後報告でなく、『開催予定』の欄を設けてもらいたい(教職員)」、「学生の参加するページを増やして欲しい。堅苦しい文章が多いので、自分もモニターに参加するまでは、あまり見る気がしなかった(学生)」、「留学等をされている方の話を、もっと掲載して欲しい(学生)」、「東千田キャンパスでの夜間大学院の構想についてとりあげて欲しい(学生)」
☆編集室から
第二号の特集「二十一世紀にむけて広大は」に寄せられた御意見は、「外から広大がどのように見られているかを、より具体的にいろいろな角度から知りたい」と集約できるでしょう。今後も「外から見た広大」の企画を少しずつ続けていく必要がありそうです。
今期のモニターは、学内から三十五名(教職員二十三名、学生十二名)と学外から三名、合計三十八名の方々にお願いしています。
毎回、寄せられた御意見・ご要望を、広報委員会のすべてのメンバーが回覧しており、何らかの形で今後の編集に反映させていきたいと考えています。(た)
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