佐竹利彦氏のご逝去を悼む

 佐竹利彦氏(佐竹製作所名誉会長)は、去る七月二十四日、八十八歳で逝去された。佐竹名誉会長は佐竹製作所を「世界のサタケ」に育成された功績だけでなく、ヤシ・ソテツ類植物の収集・分類においても世界的な権威である。これまで希少植物として国際的商取引が規制されているソテツ類植物の理学部附属植物遺伝子保管実験施設への寄贈、外国人留学生に対する奨学援助、多額の奨学寄附金の提供など、本学の教育研究活動の支援や国際交流の発展に多大なご尽力をされた。これらの功績に対し本学は九五年に広島大学名誉博士号を授与した。
 また、佐竹製作所創業百周年を記念して本学に多額の寄附をされ、広島大学はこの趣旨を踏まえ「財団法人広島大学後援会」を設立した。
 なお、社葬が九月一日、東広島市運動公園体育館で営まれ、約二千五百人が参列の中、原田学長が弔辞を述べ、故人の功績を讃えた。
 佐竹利彦名誉会長のご逝去を悼み、謹んでご冥福をお祈りいたします。




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