〜東広島キャンパス駐車場の利用方法が変わります〜

文・杉惠頼寧 /(Sugie, Yoriyasu)
交通問題対策専門委員会委員長


 来年度(平成11年度)から東広島キャンパス駐車場の利用方法が,すでに掲示等でお知らせしていますように大幅に変わります。その変更点を中心にお知らせしますので,来年度はそれにしたがって駐車場を利用して下さい。
 

これまでの経緯

 広島大学は東広島キャンパスが交通不便なところに立地しているため、これまで積極的に駐車場の整備に努めて参りましたが、駐車需要の増大に追い付けず、慢性的な駐車場不足に悩んでいます。それに伴って、路上に違法駐車が増え、歩行者および車両の通行の危険性を増すとともに、緊急自動車の通行を妨げる状態になっています。
 この駐車場不足を解消するためには立体駐車場の導入が不可欠との認識の基に、平成七年十二月、最も駐車場が不足している東地区に立体駐車場の設置を大学当局に要望いたしました。しかし、多額の建設費用を要するため、早期の建設のめどが立っていません。
 そこで、当面の間は自動車の入構規制によって駐車場利用者の数を制限せざるを得ないという判断に至り、その第一ステップとして学部一年生の自動車による通学を平成八年度より禁止しました。以降はゲートをキャンパス入口に設置して入構規制を強化することにしておりました。
 ゲート設置が財政的な理由で遅れていましたが、ようやく今年度中にそのめどが立ち、これによって駐車スペースに見合った入構規制が可能になりました。その方法についてはこれまで委員会で審議を重ね、次のような内容に決定しました。
 これによって新たな規制を受ける皆さま方には、心苦しい気持ちで一杯ですが、現在のような東広島キャンパス内の駐車問題を解決するために、このたびの入構規制をご理解いただけるようお願い申し上げます。

 

入構規制方法
 平成十年十二月八日開催の交通問題対策委員会で決めた規制内容は次のようになっています。
一、アカデミック地区の駐車場全てを規制の対象とする。
二、ゲートをキャンパス入口八か所(ゲート配置図参照)に設置して、車の入構を管理する。
三、ゲート1と3の二か所に管理要員を配置する(ゲート1は終日、ゲート3は六時から二十一時までの間)。
四、規制方法としては距離帯(地区別)と学年別規制を併用する。
五、距離帯規制は広島大学敷地内にある教職員宿舎、学生宿舎および下見学生街地区(規制区域図参照)の全居住者とし、学年別規制は学部一、二年生とする。
六、駐車場利用者から負担金を徴収する。
七、規制は平成十一年五月一日から実施する。
八、五月一日以降の構内駐車証申請に対しては、駐車容量に余裕がある場合のみ許可する。
九、なお、身体障害者の方はこれらの規制は適用されません。

駐車場の需給バランス
 現在東広島キャンパスには三五〇〇台分の駐車スペースがあり、一年間で最大四六〇〇台分の駐車証(パスカード)を発行する予定にしています。毎年約六千台分の駐車証を発行しておりますので、大幅な発行枚数の削減となります。
 このような削減にもかかわらず、駐車場の配置は大きくアンバランスになっておりますので、規制後も自分の好きな場所にいつでも駐車できるとは限りません。キャンパス内のどこかに駐車場が空いているはずです。このたびの規制強化で、規制を受ける人が多く生じるわけですから、規制を免れた人はお互いに譲り合って利用していただけるようお願いします。

駐車証(パスカード)の有効期限と申請期間
 駐車証(パスカード)の有効期間は五月一日から翌年の四月三十日で、その申請期間は四月一日から三十日までです。その申請には任意保険の加入が前提条件で、学生の場合は四月一日から三十日までに各部局毎に開催される、交通安全講習会を受講しておく必要があります。
 五月一日以降に申請する場合は、有資格者であっても駐車場に余裕がある場合のみ許可されます。許可された人は駐車証とパスカードが交付されます。ゲートはこのパスカードで開閉します。

ゲートの運用
(1)平日
 ゲート1、2、3、5、6、7、8は、終日規制を行います。ただし、パスカードを所持していない教職員学生で、夜間特別の事情により入出構の必要がある場合は、身分証明書等を提示のうえ、(十八時〜二十一時)についてはゲート1および3、夜間(二十一時〜翌六時)についてはゲート1を利用することができます。この時間帯以外は、特別な申請が前もって必要となります。
 ゲート4は(六時〜十七時)の間規制を行います。この時間帯以外は、パスカードを所持していなくても、クラブ活動等で利用できます。
(2)土・日・祝日(年末・年始含む)および休業期間
 昼間(六時〜二十一時)の規制は行いません。夜間(二十一時〜翌六時)については、平日と同様夜間警備として規制を行います。休業期間は次の通りです。
・夏季休業(八月一日〜九月三十日)
・学年末休業(二月十二日〜三月三十一日)

入出構にあたっての注意
 午前のピークは特定のゲートに入構が集中し、非常に混雑する恐れがありますので、混雑の少ないゲートをできるだけ利用して下さい。その際、管理要員等の指示にしたがってください。

利用負担金
 パスカードの発行は年間券、半年券、一か月券の三種類を予定しています。来年度の駐車場利用負担金はそれぞれの券で八千円、五千円、一五〇〇円となる予定です。これらの負担金の額は、新たに設けられる東広島キャンパス駐車場整理委員会で毎年審議されます。

東広島キャンパス駐車場整理委員会
 駐車場整理委員会は大学とは独立した組織で、東広島キャンパスに所在する部局を代表する教官、事務局の各部および附属図書館を代表する事務官、その他学生等で構成されます。委員会の主な任務は駐車場の利用者負担金の予算、決算を審議することです。この審議結果については施設整備委員会に報告することになっています。

施設整備委員会
 平成十一年度から交通問題対策委員会と施設整備委員会が合併し、新しい施設整備委員会が発足します。これまでの交通問題対策委員会の任務は、全てこの施設整備委員会に引き継がれます。

違反者に対する措置
 違反回数が三回以上等の悪質な者については、以後車両による入構を禁止します。駐車証の偽造やパスカードの貸し借りについてもただちに車両による入構を禁止します。駐車違反の取締や交通安全指導については、従来通り交通指導員が行いますので、彼らの指示にしたがってください。

大学会館周辺の整理
 大学会館周辺の空き地は現在広く駐車場として使われていますが、来年度から車止めが設置され、駐車できなくなります。将来的には中央図書館の北側の広場のように環境整備がなされる予定です。

二輪車に対する対応
 今回の自動車の規制で、二輪車の増加が予想されます。二輪車の入構方法や学内の通行方法については来年度以降、施設整備委員会で検討していただく予定にしています。自転車、二輪車の駐輪場の整備については、現在すでに施設整備委員会で検討されています。


構内での遵守事項

 構内での遵守事項は従来とほとんど変わりませんが,非常に重要ですので,あらためて掲載します。
1 歩行者の安全を第一とし,構内に設置した道路標識および道路標識に従って運転すること
2 構内駐車証は,運転席前面に置くこととし,構内駐輪証については車体に貼ること
3 構内では時速20キロメートル以内を厳守し,騒音には特に注意すること
4 駐車場または駐輪場以外の場所に駐車または駐輪しないこと
5 指定駐車場には,指定された者以外駐車しないこと
6 外来者用駐車場には,外来者以外駐車しないこと
7 身体障害者用駐車場には,身体障害者以外駐車しないこと


 
ゲート配置図

規制区域図

 




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