大学院先端物質科学研究科


他分野との交流を忘れずに

先端物質科学研究科長 山西 正道
 分子生命機能科学専攻前期(修士)修了の諸君、おめでとう。諸君は、大学院先端物質科学研究科の第一回目の修士号を持った修了生として、これから後期に進学あるいは、社会に出て活躍することになります。
 諸君の門出を祝うにあたって、日頃思っていることを述べて、餞の言葉にしたいと思います。当研究科では、「理学と工学、あるいは物質と生命の境界を探り下げる」を合い言葉に、教育・研究活動を進めつつあります。ここでは、諸君の専門分野と他分野(特に電子工学関連)との交流の実例を紹介して、合い言葉の意味づけをしておきたいと思います。
 昨年一月、Photonics West というレーザー関連の国際会議で、Biomedical Opticsという分野で多数のセッションが設けられていたのを目の当たりにしました。もう一つは、今年五月、開催予定のレーザー工学と量子エレクトロニクスの世界最大の会議で、当研究科の発足記念講演で講演していただいた大阪大学、柳田敏雄先生が、招待講演者として予定されていることです。
 二つの例は、バイオテクノロジィとエレクトロニクスの交流がすでに始まっていることを示しています。今後の研究・開発活動に当たり、貪欲に他分野に足を踏み出して下さい。きっと新しい展開の糸口が見つかるものと思います。

 

視野を拡げる努力を

分子生命機能科学専攻長 長谷川 徹
 皆さんは先端物質科学研究科第一期の修了生です。皆さんの人生の門出を心よりお祝い申し上げます。
 私どもは現在、激動の世紀末に際会しております。社会、経済をはじめ、人々の価値観も大きく変化しつつあります。変化の時代は、逆に可能性も多く、飛躍を期待し得る絶好のチャンスでもあります。皆さんが新しい時代の担い手として、世の期待に応えていくために、新しい事態に絶えず挑戦していく意欲が、何よりも必要かと思います。
 しかし、一人で行うには限界があります。自分の領域から一歩でも二歩でも外に出て、他と積極的に交流し、視野を拡げる努力が強く望まれます。専門分野を異にするさまざまな人たちと接触し、そこから得られた知識を糧とすることにより、皆さんの生きる世界も一段と広くなることでしょう。
  日頃の努力の積み重ねが、皆さんの洋々とした将来を拓く鍵になると思います。どうか社会にあって大いに活躍し、充実した豊かな人生を送られるよう期待しております。

先端物質科学研究科設立記念式典で(筆者右)
 

 

自分らしさ、みぃつけた

分子生命機能科学専攻 村上 誠
 幼い頃から将来吉本新喜劇での活躍を約束されたお笑い芸人の私も、六年間の大学生活が、まるで夜空に瞬く流れ星のようにあっという間に過ぎたような気がします。
 私が人と接すると、自分では普通に接しているつもりでも、いつも「自分らしいね、おもしろいね」と言われます。そしてその自分らしさって何だろうと考えた時、私の自分らしさとは、まわりの人に笑顔、笑いを届けることに気づきました。
 皆さんも自分らしさについて考え、その自分らしさをアピールして下さい。きっと、今以上に楽しく過ごせると思いますよ。
 最後に、これまで私を見守ってくれた家族、友だち、先生方、みんな大好きです。厚顔無恥な私も、春からは社会人として新しい世界に飛び込みます。
 好きな歌の中に"もしも私が私みたいじゃなくなったら、生きていると思えないよね"という詩があります。私はこれからも自分らしさ大切に、みんなの顔に心に、最高の笑顔を贈り続けていきたいと思います。

日本の将来を担う個性あふれる仲間と(筆者右)
 

 



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