学生部からのお知らせ 




広島大学ハラスメントの防止等に関する規程が制定されました
 広島大学では、昨年十月三十日にハラスメント防止規程等策定のためのワーキング・グループ(座長=兒玉憲一保健管理センター教授:四名で構成)を発足させ、このたび成案を得て、三月九日(火)開催の評議会で制定されました。
 キャンパスでは、学生及び教職員が個人として尊重され、就学、就労、教育及び研究のために差別のない環境を保障される必要があります。
 ハラスメントのない就学環境の維持はもちろん必要ですが、万一発生した場合の適正かつ迅速な対応も重要となります。
 そこで、『ハラスメントの防止等に関する規程』のほか、『ハラスメント相談体制に関する細則』『ハラスメント調査会に関する細則』『ハラスメントの防止等に関する規程の運用について』が制定・承認されました。
 四月からは相談員及び専門相談員も配置されますので、『あなたがもしも、ハラスメントの問題で悩んでいるのなら…』すぐ連絡をとってみてください。
 
【要約】

広島大学ハラスメントの防止等に関する規程

 この規程は九条から構成され、第一条として目的を規定し、「ハラスメントが構成員の人権や就学、就労、教育及び研究の権利等を侵害するものであるという認識にたち、本学においてその発生を防止」することを目的にしています。
 第二条では、セクシュアルハラスメント及びそのほかのハラスメントを定義し、さらには「ハラスメントがあると認める」場合について定義しています。
 第三条では、防止及び啓発の努力義務を、第四条及び第五条ではそれぞれ相談体制及び調査体制が規定されています。
 これらを受けて、第六条では審議について、第七条で議決について規定されており、第八条で「審議の結果を、…告知する」とともに「告知内容について不服がある」場合は、学長に異議を申し立てることができることになっています。

広島大学ハラスメント相談体制に関する細則

 この細則では、精神医学、心理学、法律学及び女性学などの専門家を専門相談員に、そのほかに直接相談を受ける付ける相談員を十名程度学長が任命することになっています。
 これら専門相談員と相談員は、協力しながら「ハラスメントの被害を受けたとする者の相談に応じ、その救済に努める」こととされています。
 最後に、相談員及び専門相談員は、「関係者のプライバシー」を十分保護することとされています。

広島大学ハラスメント調査会に関する細則

 この細則では、調査会の任務を「ハラスメントの行為者とされた者」と「そのほかの関係者」から「事情聴取し、ハラスメントの事実関係を公正に調査する」こととされています。
 また、調査結果を「速やかに文書で報告」することになっています。
 この際、プライバシーを十分保護することとされています。

広島大学ハラスメントの防止等に関する規程の運用について

  それでは、具体的にどのような行為がハラスメント行為に該当するのか、また、そのような行為をとらないようにするためにはどのようなことに注意すればよいかをこの運用で定めています。
 セクシュアルハラスメントの具体例として、
(1) 学業や職務の途中に、相手の性的魅力や自分の抱く性的関心にかかわる話題を持ち出すなど、正常な学業や業務の遂行を性にかかわる話題、行動等で妨害すること。
(2) 性的な意図をもって、身体への一方的な接近または接触をすること。たとえば、次のような行為がそれに当たる。
ア 相手の身体を上から下まで長い間じろじろ眺め、又は目で追うこと。
イ 相手の身体の一部(肩、背中、腰、頬、髪等)に意識的に触れること。
(3) 性的な面で、不快感をもよおすような話題、行動及び状況をつくること。たとえば次のような行為がそれに当たる。
ア 相手が返答に窮するような性的又は下品な冗談を言うこと。
イ 研究室や職場にポルノ写真、わいせつ図画を貼る等の煽情的な雰囲気をつくること。
ウ 卑わいな絵画、若しくは映像又は文書等を強引に見せること。
エ 懇親会、課外や終業後の付き合い等で、下品な行動をとること。
オ 性に関する悪質な冗談やからかいを行うこと。
カ 相手が不快感を表明しているにもかかわらず、その場からの離脱を妨害すること。
キ 意図的に性的な噂を流すこと。
ク 個人的な性体験等を尋ねること、又は経験談を話したり聞いたりすること。
(4) 異性一般に対する侮辱的な発言をしたり、話題を持ち出すこと。たとえば、次のような行為がそれに当たる。
ア 異性であるという理由のみによって、性格、能力、行動、傾向等において劣っているとか、あるいは望ましくないものと決めつけること。
イ 異性の主張や意見を、異性としての魅力に結びつけること。
 とされています。




  学内で恐喝や交通事故に遭ったら 


 学内で恐喝や交通事故等の被害に遭ったら、すぐ最寄りの事務室に知らせるとともに、それら事件や事故が緊急に措置をとる必要があるもので、かつ、最寄りの事務室に知らせる時間の余裕がないときは、次のような措置をとってください。
一、人の死傷の場合には、直ちに医師又は救急車を呼ぶ等の救護の措置をとってください。
二、状況が切迫しており、かつ、警察に通報する必要があると判断した場合は、適宜の方法で「一一〇番」通報してください。ただし、その後、その旨を大学に報告してください。

 
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