ニューズ・ダイジェスト 

 



評議会だより


第三回教養的教育改革の全学研修会を開催

 本学では、平成八年度から実施している全学研修会を三月八日、九日の一泊二日の日程で開催した。
 この研修会は、部局の枠を越えて教養的教育の目標や内容について各学部の教官が相互理解を深めるとともに、教育方法などについても討議を行うことを目的としたもの。会場となった『グリーンピア安浦』には、学長、副学長をはじめ部局長を含む教職員約一六○名が参加した。
 はじめに学長が「大学審議会答申と広島大学の改革」と題して改革の趣旨と本学の現状について特別講演を行い、参加者の理解と協力を促した。
 その後セッションに入り、教養的教育改革の経緯や理念等の概略説明並びに、学内措置で設置されている外国語教育研究センター及び情報教育研究センターから、外国語教育や情報教育の課題と問題について実施報告があった。
 引き続き、十一班に分かれて班別討論を行い、夕食を挟んで深夜におよぶ熱心な討論が続いた。この班別討論には、学長、副学長も各班に参加し、教養的教育の課題と展望について忌憚のない意見交換が行われた。  二日目は班別討論の報告、さらには総括討論が開かれ、活発な質疑応答が行われ、期待どおりの成果を得て盛会のうちに終了した。
 なお、今回までに延べ五五○名の教職員が参加しているが、今後も継続して実施し、多くの教職員に教養的教育を主題とする諸改革について理解を深めてもらう予定である。

活発な質疑応答が行われた総括討論


 


広大卒業式、四二四八名が社会に巣立つ

 三月二十五日午前十一時から、東広島運動公園体育館で平成十年度の学位記授与式が行われた。
 学部卒業生三二三七名、専攻科修了生二十六名、大学院博士課程前期及び修士課程の修了生九八五名が学窓を巣立った。
 また、博士学位記授与式も併せて行われ、二一八名に博士学位記が授与された。  

「三つ子の魂百まで」 原田学長、教育講演会で講演

 原田学長は三月一日、府中市文化センターで開かれた教育講演会で「三つ子の魂百まで\二十一世紀の教育を考える\」と題して、専門の医学知識をベースに、教育や人間形成のうえで「胎教や乳幼児の母の慈愛が不可欠」と、三歳までの子と母の触れ合いの重要性を強調した。その後、小森瀧邦部落解放同盟広島県連顧問と同テーマで対談した。
 同講演会は、小森顧問が以前本学の招きで「部落差別に見る日本の社会構造」などのテーマで職員や学生に講演したことが縁になって企画された。芦府部落解放研究所の解放講座の特別版として府中市教育委員会などとの共催で開かれ、五五○人が聴講した。

小森顧問と対談中の学長(右)





酒蔵通りをより魅力的な街に 工学部生がデザイン展

 東広島市のJR西条駅一帯の酒蔵通りをより魅力的な街に−。工学部建築学・居住環境計画学課程の学生十九人が、環境計画学演習の一環として模型やパネルを制作し、二月二十六日から三月十日まで、同駅近くの空き店舗を会場に「魅力ある酒蔵地区の環境デザイン」展を開き、酒蔵通り活性化に向け提言した。
 酒蔵通り一帯の五百分の一の模型と、酒蔵通りへの提言などを描いたパネル四十六枚。提言は「歩きたくなる酒蔵地区」「知って楽しい酒の文化」「住みたくなる酒蔵地区」の三部からなり、それぞれ「観光案内所を西条駅構内に」「市民に酒造りを体験してもらおう」「シャッターを閉めた店を有効利用しよう」などと訴えた。提言は、半年間、酒造関係者や市職員と意見を交わしながらまとめたもの。毎日学生たちが説明役を務めた。

学生たちの製作した模型





原医研特別シンポジウム開催される

 平成十年度所長リーダシップ経費の援助により、二月二十六日に「遺伝子操作動物を用いた研究の現状と展望」というシンポジウムが開催された。
 演者はその分野での第一人者である阪大細胞生体センター教授田中亀代次教授、癌研市川幸司博士、国立がんセンター化学療法津田洋幸部長並びに東大医科研勝木元也教授であった。今後の研究の方向は遺伝子操作動物を用いる必要性があることが強調された。  

教育開発公開セミナーを開催

 教育開発国際協力研究センターでは、海外の著名な教育開発研究者を招致して、教育開発公開セミナーをシリーズで開催している。
 三月九日には、米国・シートンホール大学教授ジョセフ・ステッター博士を迎えて、当センター外国人客員教授モビン・ショーリッシュ博士(米国・イリノイ大学教授)とともに、「旧ソ連諸国における教育改革と外国援助の役割」と題して合同セミナーを開催した。また、三月二十四日には、オーストラリア・メルボルン大学教授ジョン・オーエン博士と世界銀行・教育上級専門家のグレイ・タイソン博士を招いて「国際教育援助評価の主要課題」についてセミナーを開催した。
 いずれのセミナーも学内の教職員、学生三十人以上が参加し活発な議論が行われた。これらの専門家は、この分野で豊富な経験を有する世界でも一流の方々であり、貴重な情報と知見を得ることができた。



「結会」開かれる

 平成十年に優秀な成績を収めた体育会所属の個人と団体を表彰する第十四回結会(ゆいかい)(主催:体育会)が、体育会会長である原田学長、体育会副会長の茂里副学長、各団体部長などの出席を得て、二月二十三日に西第二福利会館食堂で行われた。表彰された団体、個人は次のとおり。

   賞     チーム・個人名
 最優秀団体賞  自動車部
 優秀団体賞   水泳部・相撲同好会
 最優秀個人賞  木島 龍一(自動車部)
 優秀個人賞   西本 真樹(弓道部)
         沖  裕介(卓球部)
 最優秀新人賞  清澤 芳寛(水泳部)
 優秀新人賞   林 世史基(相撲同好会)
         山碕 裕子
          (テコンドー同好会)
 山と海と空賞  応援団
 ジャンプ賞   相撲同好会
 このところ停滞気味の体育会ではあるが、第三十六代の新幹事長濱田英生君(文学部三年)は今後の体育会活動について、「これからは地域の皆さんとも交流を深め、広島大学だけでなく東広島市全体の活性化に貢献していきたい。今後の体育会に期待してほしい」と抱負を語っている。

山と海と空賞の応援団





ライブハウスで軽音楽とロック

 軽音楽サークル(LMC)では、去る二月二十二日夕刻、毎年恒例の定期演奏会を開催した。
 会場となった広島市南区内のネオポリスホールには約一五〇名の観客が入り、四時間余りの魅惑の夜を楽しんだ。
 演奏会ではミスター・ビッグやミッシェルガン・エレファントなどのポピュラーな曲目のほか、今年は特に自分たちのオリジナル曲が多く発表された。
 演奏会を終えて、学校教育学部四年の喜多川昭博さんは「さすがライブハウス。音響設備や舞台がすばらしく、お客さんにも大いに楽しんでもらえました」と今回のライブの手応えについて話していた。
 また、二月十九日の夜には、同じライブハウスでロック同好会の定期演奏会も開かれた。個性溢れるバンドの演奏に一五〇人の観客が酔いしれた。
 ロック同好会の黒川雅臣さん(総合科学部三年)は「ロック同好会のバンドをみんなに知ってもらえるよう頑張りたい」と今後の抱負を話していた。

魅惑の夜を、LMCのライブ





鈴峯女子短大の校歌を歌う 合唱団が友情出演

 合唱団(団長=森田智子・総合科学部三年)は、学生課を通して依頼のあった鈴峯女子短大校歌のテープ吹き込みに協力した。
 鈴峯女子短大では、古くなった校歌のテープを更新しようと考えており、依頼するならば同年代の女子学生にぜひお願いしたいと学生課に依頼があった。合唱団はこの依頼をころ快く引き受け、団員二十名が五日がかり(延べ十時間)で吹き込んだ。
 合唱団は、学年末試験が終わるとすぐ練習にとりかかり、二月十二日にフェニックス放送の協力を得てようやくデモテープを完成した。合唱団の長町総子(指揮者・教育学部三年)さんは「鈴峯女子短大でいただいたテープから楽譜に落とすのが一番苦労でした。でも私たちの歌声で涙したり喜んだりする他大学の女子学生を思い浮かべると、歌声に一層心がこもりました。鈴峯女子短大にテープをお持ちしたところ、予想以上に喜んでいただけました」と話していた。

心をこめてテープに吹き込む合唱団





体育会同窓会、拡大評議員会と同窓会総会を開く

 体育会同窓会(会長=頼實正弘元学長)は三月五日、RCC文化センターで拡大評議員会を開催した。
 主な議事は、皇(すめらぎ)元学長にちなんで設けられた皇賞受賞者の決定と、三月十六日開催予定の体育会同窓会総会などの件についてであった。席上、山根恒弘理事長は「昨日開かれた同窓会連合会(各学部別の個別同窓会の連合体)の理事会で、創立五十周年記念会館(仮称)の建設を支援するため五十周年記念事業後援会が結成された。今後募金活動が展開される予定であり、体育会同窓会としても全力で協力していきたい」とホットな情報の披露があった。
 体育会同窓会総会は三月十六日、八丁堀シャンテで約五百名を集めて開催された。
 総会では、頼實会長の挨拶のあと、剣道部ほか十一団体から推薦のあった皇賞受賞者の表彰式があった。引き続き、同じ場所で開かれた懇親会では、原田学長や体育会のa田幹事長からそれぞれ祝辞があり、久しぶりに顔を合わせた同窓生が思い出話に花を咲かせた。最後に、学長が「音頭の舟歌」を披露し、「パフォーマンスのできる音楽堂をぜひ建設したい」と同窓生に強く訴えかけた。

思い出話に花を咲かせた懇親会


   


キャンパスレンジャーが清掃と探鳥会

  学内のボランティアグループのキャンパスレンジャー(代表=野村正人・中央図書館職員)は、二月十四日東広島キャンパスで探鳥会を開いた。学生、教職員、市民ら四十八人が参加し、ヨシガモやホオジロなどを観察した。
 参加者は「大学会館前」バス停を出発し、キャンパスの散乱ごみを拾いながら中央図書館南側の「ぶどう池」を目指した。途中、野鳥に詳しいレンジャー会員や日本野鳥の会会員が案内役を務め、角脇調節池や工学部西側の松林を散策し、最後はぶどう池で泳ぐヨシガモをじっくり観察した。この日の結果は約二時間でミヤマホオジロなど二十二種類。一方、ごみも空き缶、吸い殻、紙屑など軽トラック一台分を収集した。
 キャンパスレンジャーの開催する冬の探鳥会は、今回で二回目。今後も継続して開き、鳥の種類の推移を環境変化の指標にする。キャンパスレンジャーについての問い合わせは左記まで。
 連絡先
 東広島キャンパス:(ダイヤルイン)
  野村正人(○八二四)二四―六二一八
 霞キャンパス:(ダイヤルイン)
  神田博史(○八二)二五七―五三三○
 
 ホームページ
  http://www.ipc.hiroshima-u.ac.jp/%7Ecrhu/
 キャンパスの環境に関する問い合わせ
  ml-campus-ranger@ipc.hiroshima-u.ac.jp


観察中の参加者たち


 
訂正とお詫び
三十期六号五十一ページの留学生懇親会に八百人出席の記事で最後から三行目「オール・アラウンド・ザ・ワールド」を「ウイー・アー・ザ・ワールド」に、また、三十期七号三ページの下から十二行目の「毛利元成」を「毛利元就」に、同号三十八ページ広島大学歌の三番の歌詞中「つよき不死の樹に」を「つよき不死の樹」に訂正し、お詫びいたします。

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