生物生産学部長 宮澤 啓輔 新入生の皆さん、入学おめでとうございます。生物生産学部生となった皆さんに心からの祝意と歓迎の意を表します。皆さんはこれから始まる大学生活に、大いなる希望と期待に胸を膨らませていることと思います。 生物生産学部では、生物に関する科学的知識を基礎に生物の生産力と多様な機能を利用・開発して食糧をはじめとする有用物質を生産し、また豊かな地球環境の保全に努めることにより、人類の生活向上に貢献できる人材を養成することを目的としております。 また広島大学と生物生産学部は今年創立五十周年を迎えます。この節目の年に、主に生物生産学部と総合科学部の教官で構成している大学院生物圏科学研究科に、従来の環境計画科学専攻、生物機能科学専攻、生物生産学専攻に加えて、環境循環系制御学専攻(独立専攻)が新たに設置され、研究組織の面でも充実・整備されます。現在世界は食糧の確保と環境の保全を緊急の課題としており、この分野を二十一世紀において担うのは君たちです。積極的で溌剌とした諸君を歓迎します。 これから始まる学生生活は、皆さんの人生においてエネルギーと希望に満ちたかけがえのない大切な時期であります。それぞれの志す分野において個人の実力、すなわち幅広い視野と基礎的学力と応用的展開力を身につける時期であります。これは自ら学び取り、自分のものとする積み重ねが必要となります。またそのような一人ひとりの能力が期待される時代であります。ぜひともこの生物生産学部においてその基礎を作り、また積極的に新しいことに取り組み、実り多い生活を送って下さい。将来、楽しく有意義な学生生活であったと思い起こせるように切望します。
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生物生産学部新入生チューター長 都築 政起 新入生諸君、入学おめでとう。 大学は学問・研究を行う所である。在学中、しっかり勉強し給え。しかしその前に、次世代を担う君たちは、社会において通用する礼節と常識をまず勉強しろ。熟々観ずるに、君たちの世代には、朝の挨拶一つまともにできない者がきわめて多い。最高学府に学ぶ者がこれではいかにも情けない。学問・研究を行うのも人間である。まず君たちは人間勉強をしろ。返事はハキハキとしろ、態度・行動はキビキビとしろ。 話を元に戻す。大学における学問・研究は受け身ではいけない。自主性をもち、積極的に学べ。また大学の勉強とは別に、社会勉強をするのも悪くはなかろう。大学の勉強と社会勉強と両立させることができれば最も良い。大学の勉強も中途半端、社会勉強も中途半端、というのが最もいけない。少なくとも片方、徹底的にやれ。 「時は金なり」という言葉がある。この例えは正しくない。「時」は「金」に例えることができるほど軽いものではない。「時」はそのまま「命」である。自他の「命」を殺すような愚かな事だけは避けたいものである。
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