大学院国際協力研究科


世界の平和と繁栄の基礎を築く国際協力

大学院国際協力研究科長 中山 修一


 入学おめでとう。大学院国際協力研究科(IDEC)へようこそ。
 IDECは、いろいろな学問分野から国際協力の在り方を学ぶことで、世界に平和と繁栄をもたらす道を探し求める教師と学生が、苦楽をともにする学びの館です。この日本でもユニークな構想の大学院に、大いなる夢を抱いて入学してきた新入生を心から歓迎します。また、今年も多くの外国人留学生を迎えられたことを、教職員一同大いに喜んでいます。
 この大学院は、国際貢献できる人材の育成を目的に掲げています。世界の各地には、依然として貧困問題、環境問題、食糧問題、非識字者問題、地域紛争など、まだまだ人々を悲しませる現象が続々と発生しています。これらの問題解決のためには、従来の理論や原理が通用しないことが残念ながら多いのです。ここに諸君の研究にもとづく、新しい知恵とアイデアが期待されていると言えます。
 今、二十一世紀に向かい日本も世界の国々も、しっかりした地球規模の視点と国際感覚を備えた若い人材を探しています。国際協力に意欲と関心をもった新入生には、仲間、先輩や教師に大いに議論を挑み、人類の夢と希望が見える新しい地平を切り開いてくれることを、心から期待しています。

留学生家族との楽しいひととき(科長 右)
 

 

IDECらしいロマンを!

開発科学専攻博士課程後期 庄條 愛子


 新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。国際協力研究科にようこそ。
 IDECというだけあって、皆さんの先輩は国籍も年齢も多様な大変グローバルな方々ばかりです。また、研究内容も生物分野、工学分野、経済分野など多岐にわたっています。それぞれの分野にはなかなか接点が感じられないかと思いますが、これからの国際化社会で活躍していくうえでは、このような多様な分野に通じた上で、さらにそれぞれの専門分野においての十分な理解と知識を有することが必要ではないかと思います。
 こう書くと、IDECってなんだか難しそうだと感じるかもしれませんが、そんなことはありません。ともすれば内に篭もりがちとなる大学院生が、自分の研究対象以外のことに目を向けやすく広い視野で物事が考えられるような場所であると思います。
 皆さんのうちで、約半数近くの方が外国からの留学生だと思います。慣れない気候、文化の国で最初の半年は戸惑うことばかりだと考えられますが、先輩の留学生や日本人の学生に、単語ばかりの日本語でも英語でも良いから、積極的に話しかけて下さい。また、IDECはスタッフの皆さんも非常に親切、丁寧な方々ばかりですから心配はありません。IDECらしいロマンを大切に、しっかりがんばっていきましょう。

実験中の1コマ(筆者左)
 

 

みんなで一緒にがんばりましょう!

教育文化専攻博士課程後期 樊 秀麗


 新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。ようこそ国際協力研究科へ。
 人は一生涯のうちに何回かのチャンスがあると言われておりますが、特に留学生の皆さんは、大きな夢を持って日本に来て、日本の大学院で学べ、研究できるなんて、こんなすばらしい事は、私たちにとって最高のチャンスだと思います。
 皆さんは、今、どういうお気持ちでしょうか。新しい環境、生活に不安を抱いていることと思います。自分の生まれ育った土地を離れて、全然見知らぬ外国の土地で勉強するということは、どんなことよりも難しいという事実を、私たちはまず認めなければならないでしょう。言語が異なるばかりか、文化、風俗、習慣の違いは、生活のさまざまな面にわたると思います。この違いを乗り越え、自分の目標に向かって努力しましょう。
 私たちが所属している国際協力研究科は、多岐にわたる分野が集まってできた大学院で、さまざまな専門分野、国籍、経歴の学生により構成されています。皆さんはこうした恵まれた環境の中で、広い視野と世界観を得ることができます。
 これから、自分の夢と希望を持って、もっと充実した大学院研究の生活を送って下さい。特色ある自分の研究を求めて進んで下さい。みんなで一緒にがんばりましょう。

ドイツでの研究会で(筆者左から2番)
 

 



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