ニューズ・ダイジェスト 

 



評議会だより


本年度の文部省科研費、広大関係は一七億五○八○万円

 平成十一年度の文部省科学研究費補助金の交付内定状況が、このほど明らかになった。
 予算総額は、一三一四億円(対前年度比一三五億円(一一・五%)増額)が計上されている。
 広大の交付内定状況は、七八九件(対前年度比十件(一・三%)増)、一七億五○八○万円(対前年度比二四六○万円(一・四%)減額)となっている。
 本年度の本学における申請件数に対する平均採択率は四○・五%で、部局等別の申請件数、採択件数及び交付内定金額は表のようになっている。
(資料提供 総務部研究協力課、国際交流課)  

部局

申請件数 採択件数 交付内定金額(千円)
総合科学部 193 82 180,500
文学部 78 41 84,000
教育学部 92 53 85,100
学校教育学部 47 17 13,400
法学部 21 7 7,800
経済学部 20 8 8,100
理学部 262 106 286,700
医学部 264 103 278,400
医学部附属病院 92 28 52,600
歯学部 148 56 144,200
歯学部附属病院 60 22 34,900
工学部 366 146 318,800
生物生産学部 101 34 61,800
大学院先端物質科学研究科 37 19 48,600
大学院国際協力研究科 32 14 25,700
原爆放射能医学研究所 78 29 62,900
大学教育研究センター 8 6 8,500
総合情報処理センター 5 2 1,800
遺伝子実験施設 2 0 0
低温センター 0 0 0
留学生センター 2 1 500
機器分析センター 3 0 0
アイソトープ総合センター 4 0 0
地域共同研究センター 3 1 600
ナノデバイス・システム研究センター 13 6 28,300
放射光科学研究センター 5 3 4,500
教育開発国際協力研究センター 10 4 12,600
保健管理センター 4 1 500
平和科学研究センター 3 0 0
合計 1,953 789 1,750,800
(注1)奨励研究(B)を除く。

転学部許可者決まる

 四月一日、平成十一年度の転学部許可者が発表され、転学部を希望した四十三名のうち九名が転学部を許可された。
 これは、学内流動化促進の一環として平成十年十月に「広島大学転学部の取扱いに関する細則」が一部改正されてから初めての転学部許可となるもの。
 

外国人留学生等が消防訓練を実施

 四月二十四日午前十時から、国際交流会館入居中の外国人留学生・外国人研究者及び家族の防火意識の高揚と初期消火の修得を図ることを目的とし、賀茂広域消防署の協力のもと消防訓練を実施した。
 当日は、外国人留学生等三十四名と留学生センター、留学生課の教職員五名の参加を得て、入居者の館外避難の後、逃げ遅れたと想定した三名を梯子車で救出する訓練が行われた。続いて、消火器の操法訓練を行い、消防署員の火災時における初期消火の方法、避難方法等の諸注意を聴き、防火に対する意識と火災時における行動をしっかりと身につけて終了した。

消化器の操作訓練を行う留学生


 


入院中の子どもたちと米国の女性画家との「お絵かき教室」開く

 医学部附属病院で三月十八日午後、米国人女性画家カレン・クリステン・ジェラードさんと入院中の子どもたちとの「お絵かき教室」が開催された。
 これは、血液疾患患者家族の会「つばさの会」が、同会主催の「さい帯血バンク設立チャリティー絵画展」にカレンさんを招待し、「日々闘病生活を送っている子どもたちとその家族に少しでも励みになれば」との申し入れにより開催されたもの。
 本院に入院・通院している四歳から十四歳の子どもたち約十五人が参加し、カレンさんの指導で縦約一メートル、横約三メートルの画用紙に、絵の具で「春」をテーマに、澄み渡った青い空と生き生きとした花の咲く野原を一時間ほどで描いた。
 子どもたちは、「みんなで一緒に絵を描くのは初めてで、楽しかった。また描きたいです。」と楽しそうに話し、会場には春の息吹が一杯に溢れていた。

子供達と一緒に絵を描くカレンさん


 


医学部附属病院 病棟新営工事起工式を挙行

 医学部附属病院では、いよいよ本格化する病棟新営工事に当たり四月十日、請負業者による安全祈願祭の後、原田学長による起工式が執り行われた。
 新病棟の概要は、延床面積約四万平方メートル、地下一階、地上十一階の高層建物で、平成十四年完成を予定している。新病棟は、(1)患者本位の全人的医療の推進、(2)高度先進医療の充実、(3)優れた医師の教育と研究開発の推進という基本理念を基に、high-Amenity, high-Care, high-Touchの三本柱(ACT Hospital)をキャッチフレーズに建設される。病棟を臓器別・重症度別・治療内容別に構成する計画であり、病院機能の格段の向上が期待されている。
 一六○名を超える出席者による起工式は、齋藤事務部長の司会により、原田学長の主催者挨拶に続いて高橋衆議院議員、中川衆議院議員、藤田広島県知事、佐藤文部事務次官から祝辞が述べられ、病棟新営工事の着工を出席者全員が喜び祝い、原田学長をはじめとする関係者の尽力を讃えながら盛大に行われた。閉式に当たって梶山病院長の祝辞に続き、松浦医学部長による万歳三唱が行われ、起工式は満場の拍手喝采のうちに閉じた。
 起工式終了後、取り崩される予定の西病棟前の緑地において、佐藤文部事務次官による記念植樹が行われ、続いて、原田学長らが新病棟建設予定地を案内し、新病棟の完成時をそれぞれ思い描きながら期待に胸を膨らませていた。(本号十八ページ参照)  

主催者挨拶をする原田学長

起工記念植樹をする佐藤事務次官と原田学長、梶山病院長、松浦学部長(右から)

記念植樹を終え握手をかわす佐藤事務次官(右)と原田学長


 


一五○日間、無事故・無違反達成チームを表彰

 一五○日間の無事故・無違反を目指す広島県交通安全協会等の主催した「'98 トライ・ザ・セーフティ in ひろしま」に、本学の学生・教職員が、一チーム十人単位で十チーム百名が参加した。
 各チームは昨年八月四日から十二月末日までの間、無事故・無違反に挑戦した。そのうち六チームが見事目標を達成し、四月二十日に事務局長室で表彰状の伝達式が行われた。
 西村事務局長は、「学生の事故防止に即効的な妙案は見つからないが、根気よく指導し続けることが肝要だ。今回のこの貴重な体験をもとに学生の指導に努め、今年もまた、無事故・無違反活動を展開してゆきたい」と話している。

表彰された6チームの代表(後列中央は西村事務局長)


 


応援団に学章入り「はちまき」を贈呈

 学位記授与式が行われた三月二十五日の午後、原田学長から学章入りはちまきのほか腕章、バッヂが応援団に贈呈された。
 体育会応援団の団員は現在八名で、新人獲得競争に大きく水をあけられているが、中国五大学競技大会や壮行会など地味ながら大きな活動をしており、今回、長年の活動に対して学長からはちまき等の贈呈をすることになったもの。
 今回の贈呈式について、学生課の中村学生係長は「人数は少ないながらも、入学式、各種大会、壮行会と気合いの入った応援には心を動かされるものがある。日頃からのこのような活動が評価されたのでは。
 春、夏に向けて各種の大会が開催され、熱戦が繰り広げられるわけですが、大学旗の下競技場などで熱の入った応援を行っている応援団にもエールを…」と話している。

学長から一人一人に「はちまき」が手渡された





八戦全勝でインカレへ―アイスホッケー部

 今、体育会アイスホッケー部が熱い。三月十四日から三十一日まで実施された中四国学生リーグで、岡山大などの強豪チームを寄せ付けず、多彩な攻撃を見せて八戦全勝。勝因について坂本主将(総合科学部三年)は、個人の技術力もさることながら、メンバーがお互いを信頼しあった動きをとれるようになってきたことに加え、何よりも優勝に対する強い執着心であると分析している。
 しかし、来年一月のインカレ出場に向け油断はできない。十七人の部員のうち八人は四年生。新入生の勧誘活動にも力を入れるが、今一歩のところだ。
 前述の坂本主将は「広大は十一年ぶりに優勝を果たすことができ、チーム一人一人が燃えているので、これからもチームはもっと伸びるだろう」と話している。


馬術部厩舎が竣工

 馬術部の厩舎(第汪工事)が今年三月に竣工し、四月に引き渡しが行われた。五月一日に新厩舎へ移転、活動を開始した。四月まで使用した仮厩舎と違い、馬場のすぐ近くに厩舎が建った。
 これまでは、約二十分かけて厩舎から西条農業高校の馬場まで公道を移動していたため、何かと問題が多かったのだ。新厩舎内の馬房の広さは、仮厩舎の一・五倍で、窓もついている。
 馬術部の鍬田拓馬主将(工学部三年)は、「活動場所が南グラウンド奥に移ったので、一般の学生との交流が図れそうだ。何よりも、厩舎に水道と電気が通っているのが嬉しいですね。以前は、必要になると発電機を回して電気を使っていたものですから。
 また、馬を連れて長距離を移動する必要がなくなったので、事故に遭う確率も減り、それだけでもホッ!としている」と喜びを語っている。
 現在、部員は十数名で新入部員はまだ一名。今年は中国、四国地区で総合一位を目標に設定した。昨年に続き、全国大会出場を目指す。
 四年生はもちろんのこと、三年、二年も着々と実力を発揮しつつある今、新天地での課題は、新入部員の獲得といったところである。

馬もホッとしている新厩舎





今季の広島六大学リーグは?

 四月三日から開催されている春季リーグで、山内投手などを擁する硬式野球部の活躍が期待されている。
 一回戦は広島修道大に二勝、二回戦は対近畿大(工学部)、三回戦は対広島工業大、四回戦は対広島国際学院大、五回戦は対広島経済大となっており、硬式野球部の久保恵志郎主将(学校教育学部四年)は、「全員野球で、学生野球の聖地"神宮"を目指して一試合一試合大切に戦っていきたい」と話している。    


春の嵐をついてバイク講習会

 入学式を八日に控えた四月七日午後、新入生を対象としたバイク安全講習会が開催された。昨年に引き続いての第二回目の講習会で一四〇名が出席した。
 講習会はまず、法学部・経済学部の講義室で自動車学校講師の講演があり、「自分を守る運転」、「運転と性格」、「事故、違反で失うもの」について説明があった。
 引き続いて、北駐車場に会場を移し、原付バイクの実際の操縦に加えて、交差点での衝突事故のデモンストレーションなどを見学した。当日は南からの強い風が吹き抜け、受講していた新入生たちは震え上がるほどの寒さであった。さながら春の嵐が吹き抜けた感であった。
 今回の講習会を企画した学生生活委員会の松岡委員長(教育学部教授)は「確かに寒かったが、これは迫力があった。論より証拠ということかもしれない。講演会場の広さや実習の場所との距離などに問題がなければ、希望者を制限する必要もない。今後も継続していきたい。お世話になった関係者に御礼を申し上げたい」と話している。


原付バイクの実技講習で説明を受ける新入生




広大フォーラム31期1号 目次に戻る