生物生産学部と オーストラリア・クイーンズランド大学 資源農獣医学部との国際交流協定締結 |
はじめに 平成十一年一月二十一日、クイーンズランド大学資源農獣医学部からPearson学部長を迎えて、国際交流協定の調印式が生物生産学部で行われた。Pearson教授は原田学長への表敬訪問の後、生物生産学部において、「オーストラリアの未来と農業」について講演を行い、翌日は多数の教官との情報交流と学部内見学に忙しい一日を過ごされた。 交流の経緯 一九七八年、Young教授(当時、カナダ・アルバータ大学教授)と山本禎紀助教授(現教授)との研究交流が始まり、その後Young教授は一九八三年、一九九一年、一九九六年、一九九八年に来学され、共同研究、セミナーなどで本学部との交流を深めてこられた。 また、Asher教授と安藤忠男教授との研究交流は一九九○年に始まり、一九九三年には安藤教授が三か月にわたり、クイーンズランド大学で共同研究を行い、それを契機に翌年Greenwood博士が来学され、上真一教授と交流を行った。一九九七年、Asher教授が来学され、茂里副学長、三國学部長と会談し、国際交流協定の締結に向けた折衝を開始した。 海外学生実習の開始 一九九八年九月、筆者と谷田創助教授が学生二十二名を引率し、クイーンズランド大学において二週間の実習(講義、実地見学、実習)を行ない(写真)、クイーンズランド大学の学生・院生、教職員との交流を深めた。学生にとって、英語だけの講義には四苦八苦したようであるが、豊かな自然や野生動物との接触に感激し、大規模な農業・畜産経営を実地に体験できた事は非常に有意義であった。 クイーンズランド大学はどんな大学 クイーンズランド大学はオーストラリア最初の入植地であるブリスベン川沿岸のセントルシアキャンパスとガットン市のキャンパスからなり、オーストラリアでトップレベルの評価を得ている。 創立は一九一○年で、七つの学部に二万七千人の学生、一三○○人の教官が活動している。資源農獣医学部のあるガットンキャンパスは、広島大学全体の四倍以上の敷地に美しい建物が配置されている。 建物の周辺は広大な農地と放牧地に多数の家畜が飼育され、実践教育を重視した学部である。キャンパスの中には、野生動物の研究が可能なフイールドがいくつも設定されている。その一方で、小型飛行機の飛行場まで設置されている。
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