ニューズ・ダイジェスト 

 




原爆死没者追悼式を挙行 ─今年は学生も参加─

 広島に原爆が投下されて五十四年目を迎える今年も、八月六日東千田キャンパスにおいて、広島大学原爆死没者追悼式が行われた。
 今年は、新制広島大学が発足して五十年、また、広島大学原爆死没者追悼慰霊碑が建立されて二十五年という節目にあたり、碑の周辺を石畳にするなどの整備を行うとともに、広島大学の理念の最初に掲げる「平和を希求する精神」を実践継承するため、新たに学部学生、大学院生約三十人が出席した。
 当日は、遺族及び同窓会代表並びに学長をはじめ、部局長等約一四○人を超える学内外の参列を得て、死没者名簿の奉納、黙とう、学長の式辞、献花及び献水がおごそかに執り行われた。
 この追悼之碑には、各同窓会等の調査により今回新たに判明した死没者十九名を加え、一三五○名が合祀されることとなった。
 また、式典に引き続き、同キャンパス内の「広島文理科大学・広島高等師範学校原爆死没者遺骨埋葬の地」石碑に関係者が参列し、献花及び献水を行った。  


南方特別留学生「故ニック・ユソフ氏」の墓前法要

 マレーシアから南方特別留学生として広島文理科大学に留学していて被爆死した故ニック・ユソフ氏の墓前法要が、八月六日、五日市(いつかいち)の光禅寺で執り行われた(世話人=菅野義信名誉教授)。
 折りしも降り始めた雨の中、学内関係者や留学生、故ユソフ氏ゆかりのかたがたなど約二十人が参列し、当時の様子を語り合いながら故ユソフ氏の冥福を祈った。  


医学部総合薬学科で初試み 高校生のための体験実習を実施

 医学部総合薬学科では八月三日、「高校生のための体験入学(体験実習)」を実施した。
 これは、高校生に「薬学とは何か」また「薬学ではどのような研究を行っているのか」についての具体的なイメージをつかんでもらおうとする試みで、約九十人を受け入れ実施した。
 高校生たちは、学科ガイダンスを聴講した後、六〜九人ずつのグループに分かれて、教官・大学院生と歓談し、引き続き薬学の基礎実験を体験した。また、引率教諭は学科長・学科教務委員との懇談の後、体験実習の行われている各実験室を見学した。
 参加者に対する終了後のアンケート調査によれば、「実験内容がおもしろかった」「大学ならではのさまざまな機器に触れることが珍しかった」「大学院生と懇談する機会を持てて良かった」などというもので、来年度の参加を希望する高校生も多く、「体験実習」という初めての試みは好評であった。
 


医学部附属病院、恒例の「花火まつり」

 医学部附属病院では、入院患者さんへのサービスの一環として「花火まつり」を毎年開催し、今年で十四回目を迎えた。
 今年は八月五日夕方西病棟前広場で行われ、入院患者さんや職員など約五○○人が夏の夕べのひとときを楽しんだ。
 花火まつりは、梶山病院長の挨拶に続き、病院長、入院患者代表及び看護婦代表による花火点火式で幕を開けた。
 最初に浴衣姿の看護婦さんたちが勤務の合間をぬって練習した盆踊りを披露した。
 続いて、患者さんたちの持つ花火が次々に点火されると、広場は歓声と色とりどりの花火で染まった。
 最後に職員の手により、一日も早い全快を祈念して仕掛け花火や打ち上げ花火が約一○○発打ち上げられた。ドドンという音の波が心地よく夜空に響きわたり、入院患者さんたちは夜空に映える花火を見上げ満足そうに歓声を上げていた。



「学生生活担当教官研究会」盛会裡に開催

 十五回目を迎えた恒例の学生生活担当教官研究会が、九月三日、四日の両日、西条共同研修センターで開催された。
 今回は教職員七十二人の多数が参加し、初日に「ハラスメント及び性被害について」、二日目には「学生相談室からみた現代学生について」の話題提供があり、その後班別討議等で活発に意見交換が行われた。
 また夜の懇談会では、超繁忙の原田学長の参加を得て忌憚のない意見交換が行われ、それぞれの立場から学生生活の諸問題について現状認識を深めるとともに、問題解決に向けて積極的に取り組んだ。  



法学部の総合講義

 法学部では平成九年度から法学部OBによるリレー講義「実社会と法学」を実施している。今年度の講義では、現在、経済界、官公庁、マスコミ等において活躍する法学部OBが、現在の仕事の内容、学生諸氏が在学中に学んでおくべきことなどについて各々の社会経験をふまえた助言を提供される。
 西条キャンパスから東千田キャンパスへ映像と音声を送信し、双方向授業として開講予定。
 場所:法学部・経済学部
  西条キャンパス  二五五教室
  東千田キャンパス 二○二教室
 時間:午後三時〜午後四時三十分
※講師と演題等については、広島大学ホームページの「ニュース」欄にてご案内中。

 


サッカー部、天皇杯全日本選手権出場

 サッカー部が九月十二日、天皇杯県代表を争う全広島選手権決勝で経大を下して、二年ぶり四度目の出場を決めた。



総合科学部の近藤さん、 中国語能力測定試験で十級取得

 総合科学部外国語コース中国語主専攻の近藤久美子さん(四年)が、HSK(漢語水平考試)の十級を取得した。これは、中国の国家教育部によって実施される国際的な中国語能力測定試験で、初中等(一〜八級)と高等(九〜十一級)の二種類ある。日本で授与される最高級は八級で、十一級はネイティブと同等の力を有するといわれている。
 近藤さんは三年生の秋に八級を取得し、今回、平成十年九月から約十カ月間の文部省派遣留学生として上海の復旦大学に留学中に、最難関の十一級に挑戦し、惜しくも二点足らなかったものの、みごと十級に合格した。テレビ・映画などでヒアリングを、中国人学生との会話でスピーキングの勉強をしたとのこと。


学会賞などの受賞


所 属

職 名

氏 名

名  称

備 考

  名誉教授 佐藤 重夫 1999年日本建築学会大賞 (社)日本建築学会
総合科学部 助教授 村田 晃嗣 アメリカ学会清水博賞 アメリカ学会
理学部 教授 藤越 康祝 1998年度jacob Wolfowitz賞 「米国数理および経営科学雑誌」
理学部 教授 藤越 康祝 日本統計学会賞 日本統計学会
歯学部附属病院 助手 牧平 清超 第17回日本骨代謝学会優秀演題賞 日本骨代謝学会
工学部 教授 杉本 俊多 1999年日本建築学会賞 (社)日本建築学会
工学部 教授
助教授
助手
中村 雄二
松尾 彰 
玉井 宏章
日本鋼構造協会奨励賞 (社)日本鋼構造協会
工学部 助教授 加藤 純一 第3回マリンバイオテクノロジー学会ポスター発表最優秀賞 マリンバイオテクノロジー学会
原爆放射能医学研究所 教授 鎌田 七男 ベンカトラマン分子生物学賞 マドラス医科大学
venkatraman基金
原爆放射能医学研究所 助教授 加藤 修 第2回広仁会基礎医学研究賞 広仁会
原爆放射能医学研究所 助手 吉田 和弘 日本外科系連合学会賞 日本外科系連合学会
原爆放射能医学研究所 研究生 後藤 孝彦 第5回日本乳癌学会奨励賞 日本乳癌学会



主な戦績

5月
 バスケットボール部
   第25回中国学生バスケットボール選手権優勝大会(於広島国際学院大学体育館)
      女子:決勝リーグ優勝

7月
 剣道部
   全国教育系大学剣道ゼミナール兼学生剣道大会(於国立オリンピック記念青少年総合センター)
     男子団体3位
     女子団体3位
 水泳部
   中国・四国国公立大学水泳競技大会(於徳島県立プール)
     男子:総合優勝
     女子:総合優勝
 バレーボール部
   第25回西日本バレーボール大学男子選手権大会(於広島県立総合体育館)
     決勝トーナメント
      1回戦 広大3-0熊本工業大学
      2回戦 広大2-3大阪経済法科大学

8月
 水泳部
  全国国公立大学水泳競技大会(於相模市立総合水泳場)
    男子:総合5位
    女子:総合6位
 軟式野球部
  第22回全日本学生軟式野球大会(於豊田市運動公園野球場)
     準決勝 広大4-7中央大学
 書道部
  第4回全日本高校・大学生書道展(於大阪市立美術館)
    展賞 薬師寺 裕(理学部2年)
  第15回全日本教育書道展覧会(於千葉県文化会館)
    特別賞
     硬筆:東雲会会長奨励賞
          芳賀 康洋(理学部2年)
     毛筆:東京新聞賞
          薬師寺 裕(理学部2年)





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