深海でいちばんの美人? オトヒメノハナガサ(ヒドロ虫類)。相模湾の水深580mで撮影。ヒドロ虫類はクラゲやサンゴ、イソギンチャクの仲間である。オトヒメノハナガサは単体のヒドロ虫類としては最大級で、高さ150cmに達するものもある。 〔写真提供 海洋科学技術センター〕 |
深海に咲くダリアの花? ダーリアイソギンチャク。相模湾の水深300mで撮影。ダリアの花のように見えるところから命名された。オトヒメノハナガサもダーリアイソギンチャクも、美しい外見に反して、肉食性である。 〔写真提供 海洋科学技術センター〕 |
深海サンゴの樹 オオキンヤギ。北海道西方・後志海山の水深約400mで撮影。水中の粒子(生物の体の破片や糞、微生物など)を食べている。粒子をキャッチしやすいように、羽を広げたような形をしている |
ピンクのこぶた 泳ぐハナガサナマコの一種。潜水調査船「しんかい6500」の試験潜航中に水深4836mで撮影。潜水船からの発見報告の第一声は「ピンクのこぶた」だった。 〔写真提供 海洋科学技術センター〕 |
海底下の未知の生物圏への窓 熱水噴出孔のパイライト(黄鉄鉱)表面に群がる微生物。大西洋中央海嶺の海底火山、水深3650mから採取した。地球内部の熱エネルギーが噴き出す‘熱水噴出孔’は、地球内部の‘のぞき窓’である。 〔写真撮影 核燃料サイクル開発機構〕 |
プロフィール 長沼 毅 (ながぬま たけし) ◇1961年 三重県生まれ ◇1989年 筑波大学大学院生物科学研究科修了(理学博士) ◇1994年から 広島大学生物生産学部 助教授(現職) ◇1995年から 海洋科学技術センター客員研究員(兼任) |