文学部長 田中 逸郎 文学部への入学誠におめでとうございます。長く苦しい受験勉強に耐え、喜びもひとしおのことと思います。近年「文学部って何?」という声が時々耳に入ってきます。現在、二十世紀は自然科学や社会科学の発達に目を向けすぎて、人文科学が軽視されてきたのではないかという反省が世界的規模でなされていると思います。人文科学とは、一言でいえば、「人間学」と言ってよいでしょう。過去から現在に至る人間の思想、人間の生活の営み、人間の言語的創造などすべて人間そのものに関わる学問が「人間学」と言えましょう。文学部は「人間学の回復・復興」を目標に掲げて、教育研究がいっそう深化発展するよう努力しています。みなさんはまず文学部人文学科に入学し、一年間は教養的教育を中心とした幅広い教養を身に付け、二年次以降は五つの教育コースの一つに属し、右に掲げた目標に向かってそれぞれ学んでいただくことになっています。入学の喜びもつかの間、大学生としての自覚と目標を持って、有意義な毎日を送っていただきたいと思います。 |
中国語学中国文学専攻 高尾 崇作 入学おめでとうございます。新しい生活を前にして不安を抱いている方も多いでしょうが、ご心配なく。大学生活は単調なもの、慣れるのにそう時間はかかりません。 広島大学の構内は、大変な広さです。昔からの知り合いに会うことは稀で、貴方にとってここはまさに新世界、この先どう過ごすかは貴方の決断次第。ただ、出来る限り積極的に行動してみて下さい。それが貴方の成長を促すことになるはずです。 |
国史学専攻 白石 烈 「人間一人にはなれても、一人では生きていけない。」大袈裟に聞こえるかもしれないが、ある音楽サークルでの三年間で学んだことが右の言葉である。 人は何をするにしても、様々な人たちと関わるようになる。これは避けようもない事実である。しかし、その中には自分を支えてくれる人も存在する。そういう人こそが、最も大切な人なのである。 新入生の皆さん、自分を支えてくれる人のために頑張れる人間になって下さい。 |