附属福山中・高等学校 

 オリーブ 自由な校風 

 当校の校章は、オリーブの葉と実とを表しています。オリーブは古代ギリシャの文明を支えた植物であり、校章は古代ギリシャの文化を象徴したものです。ギリシャの市民の精神を育てようと志し「自由に生きる人間」の教育を願ったものです。「オリーブ」は校章ですが、また、行事の名であり、教育実習用宿舎の名であり、会誌の名にもなっています。「オリーブ」の表す精神、「自由」は受け継がれています。あるものは「自由」を当たり前のものとして享受し、あるものはその危機を自覚し新たにその意義を考えながら、「自由」を校風として学校生活を送っています。

校章のデザイン

オリーブの実
 

チャイムのない学校

 一九六六年度から授業の開始・終了を告げるチャイムを廃止しています。生徒が自主的に行動するという理想を求めたものです 。各教室やグランドのどこでも時計が設置してあり、生徒はそれを見て行動しています。「自ら時間を守り、時間を大切にする」ことを学んでもらおうとしています。実際にそれがよくできているとはいえませんが、チャイムが鳴らないことは、学校生活に支障はなく、当たり前のこととして定着しています。


「総合的な学習」研究会

 今年度の研究課題として概要で紹介した「総合的な学習」研究会は、なによりも研究の組織の形態・方法において新しい道を開こうとしています。
 今年三月に発行された「附属学校部 自己点検・評価実施報告書 一九九九」の「第一章 広島大学附属学校園と学部との研究連携」で大学と連携した附属学校園の研究についてまとめています。そこで、課題として、「大学教官の理論や考えの入った研究が少ないと思われること」、「第三者評価を導入することの必要なこと」等が指摘されています。
 当校の進めている「総合的な学習」研究会はこれらの課題にこたえたものです。研究会では、「大学教官の理論や考え」を入れるための「指導委員会」をつくり、広島大学の全学部の教官の協力を得、また、「第三者評価」を導入しようとしています。



   インターネットのホームページで附属福山中・高等学校の研究と教育とを紹介しています。
 写真はそのはじめの部分で、学校の活動の概要は項目に示している通りで、内容の詳細はホームページでみることができます。(http://www.hiroshima-u.ac.jp/Organization/fukuyama/index.html


頑張れ福山附属! 卒業生からのエール



 今から振り返ってみると,福山附属の生徒として過ごした時期は『実りある青春時代』を本当に満喫できた時代だったと思います。味のあるキャンパスと魅力的な先生方,そして個性豊かな同級生たち,これらが渾然一体となった福山附属は,瀬戸内海の気候にも恵まれオリーブの木をシンボルとするところから,なにかと古代ギリシャの学び舎に通じるものがあるのではないかと一人で合点していました。
 先生方は豊かな経験をつぎ込んでご自分の作られた別教材をドッサリくださる先生や,ちょっと年上の兄貴のようなかわいい先生等,みなさんそれぞれ魅力的でした。
 油蝉の鳴く暑い夏休みのブラスバンド練習や,手を握りたい人との順番が,なかなかまわってこないフオークダンスも同級生たちとの楽しい思い出です。
 私は大蔵省入省後,東京を中心としつつも国内外各地でも仕事をしてきましたが,福山附属の先輩,同級生,後輩の方々が日本中で,海外で大いに活躍されていることを確認でき,心強く思っています。心強いといえば,なんといっても卒業生が福山の地元を支えていることです。自分のルーツが確固として存在するという確信と安心感を与えてくれます。
 現役の方々も,この素晴らしい学校で得たものを信じて努力されんことを祈っています。われわれ卒業生も,及ばずながら支援・協力したいと思っています。
 頑張れ福山附属!

1967年度卒業 藤本 進 (大蔵省 大臣官房審議官)
1999年10月発行「福山附属創立五十周年記念誌」から
 

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