編集後記
長く暑かった夏もようやく終わり、新学期が開始された十月一日に、第三号が出来上がりました。もっとも、本学の附属学校園(幼稚園、小学校、中学校、高等学校)では、大学より一足早く、九月から二学期が始まっており、今は、元気な子どもたち、少年・少女たちが勉学や体力づくりに励んでいる真っ最中です。その様子をお知らせしようと企画したのが、今回の特集「附属学校園は今」です。
本学には、附属の学校園が合計十一あること、また、そこで学ぶ園児・生徒は、四一四六名にも及ぶことを、この企画を通じて初めて知りました。ちなみに、本学の学部学生は一万二六五二名、大学院生は三八九四名です(数字はいずれも、本年五月一日現在のもの。「広島大学要覧(平成十二年度版)」による)。つまり、本学の学部生・院生数の約四分の一もの多数の園児・生徒が「附属生」として学んでいるわけです。長年、本学に在職しているにもかかわらず、こういった基本的な事実を知らなかった自らの不明を恥じるばかりです。しかし、本学の構成員の間で、附属学校園の存在は漠然と知られていても、その多様性と規模の大きさについては、あまり認識されていないのが実状ではないでしょうか。
国立大学のあり方、特に社会に対する大学の貢献が厳しく問われている今日、地域社会と深く関わっている附属学校園について、正確な認識と情報を構成員全体が共有していることが必要ではないか、と広報委員会は考えています。特集に対する読者のご意見・ご批判をお寄せ下さい。
始まったばかりの新学期、すなわち、二〇〇〇年度後期は、世紀の変わり目となる記念すべき学期です。二十世紀の宿題はさっさと片づけて、新しい世紀の新しい課題に立ち向かいたいものです──そんなにうまくいくわけないですよね、御同輩。
(第32期広報委員会委員長 成定 薫)
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