広島大学附属小学校 

 21世紀の教育の創造 

▼本校の特色は、大きくいって、月刊教育誌『学校教育』の刊行、「教科担任制」のもとでの教育実践、二十余年におよぶ「総合学習」の取り組み、の三点に集約できる。
 月刊教育誌『学校教育』は、大正三年の創刊以来、昭和十六年の六月から二十一年の六月までを除き、継続して発刊されている。本年の十一月で一千号を迎える。現在、月刊教育誌を発行している小学校は、本校の他に筑波大学附属小学校があるのみで、世に誇り得ることであると自負している。
 なお、「最も着実にして、徹底せる、創作的研究」をという『学校教育』創刊の理念は、今なお堅持され、それが、本校の理論的・実証的研究の伝統を形づくっている。
▼近年注目されている「総合的な学習」も、本校では二十六年前から「広大附小方式の『総合学習』」として実践され、その先駆的な研究成果が全国的に発信され続けている。
 『学校教育』誌に展開される創作的な研究は、このように、教科にとどまることなく、様々な分野において推進され、子どもの育ちにつながる実践として、具現化されてきていると言えよう。
▼なお、本校では、「教科担任制」のもとで教育実践が進められている。多くの教師による総がかり方式ともいえる「教科担任制」は、これからも堅持すべき価値ある方式だと考えている。
▼「ワクワクする学校」「ドキドキする活動」「楽しい学び合い」を、という子どもの願いに、熱く応えていきたいと考えている。

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