広大ホームページ紹介 

vol.2




  今回紹介するホームページは二つあります。
一つ目は,
広島大学学生部入試課が管理されている
入試情報のページ
http://www.bur.hiroshima-u.ac.jp/~nyusi

もう一つは,外国語教育研究センターの
岩崎克己先生が管理されている
ドイツ語教育のページ
http://home.hiroshima-u.ac.jp/katsuiwa

です。





今回の管理者
学生部入試課
総合科学部教授
E-mail: nyusi-nyusi1@bur.hiroshima-u.ac.jp


岩崎克己先生
外国語教育研究センター助教授
E-mail: katsuiwa@hiroshima-u.ac.jp


取材:稲垣知宏(広報委員)
   庄司文由(広報委員)


入試情報のページ
管理担当
★学生部入試課
 入試情報のページでは、入試に関するさまざまな情報が公開されています。公開内容から、将来へ向けての展望まで、学生部入試課の中島利喜夫課長にお話を伺いました。
★広報委員(以下委員):インターネットで公開されている情報にはどのようなものがあるのでしょうか。
★中島課長(以下入試課):入試実施状況、募集要項等の発表時期及び請求方法、入試説明会及びオープンキャンパスについて、選抜に関する要項の抜粋、前期日程、後期日程の志願者状況、推薦入試、前期日程、後期日程の合格者発表、欠員補充、第二次募集の実施について平成十一年度より、インターネット上で、可能な限り積極的に公開してきました。公開時期は、従来の方法での公開に合わせています。
★委員:リアルタイムで情報公開している、志願者状況、合格者発表はどの程度の反響があるのでしょうか。
★入試課:志願者状況のページには、テレフォンサービス利用者の数十倍のアクセスがありました。合格者発表のページには、発表時刻から三十分の間に千件を超えるアクセスがあり、最終的なアクセス数は受験生の数を超えました。
★委員:今年度から新たに加わる情報があれば教えてください。
★入試課:受験者・合格者に関する統計情報の公開をこの七月に始めました。募集要項も具体的な評価基準や合格基準に至るまで記述するようになります。
★委員:これまで、志願者状況であればテレフォンサービス、合格通知であれば電子郵便を利用したサービスを行っていたと思うのですが、こういったサービスは今後どうなるのでしょう。
★入試課:ほとんどの受験生がインターネットで情報を取得できるようになるまでは、これまでのサービスとインターネットでのサービスを併用していきます。
★委員:オンラインで情報公開をする上で特に気を使うというようなことはありますか。
★入試課:データの取り込み時にミスが起きないように、電子データがあるものについては、それをそのまま利用するようにしています。合格者発表等については、正式には通知で確認するようにお願いしています。また、誤解等の無いように、古くなった情報はすぐに削除します。学部等で作成されている入試情報に関連するページをリンクするときにも、更新等で、リンク先に不整合が起きないように気を使います。外注でもいろいろとできるといいのですが、情報の性格上、どうしてもその管理、処理を入試課で行わなくてはなりません。情報処理の専門家がいるわけではありませんので、こうしたいと思ってもなかなかアイディアを実現できないのが現状です。
★委員:インターネット利用について、今後の展望をお聞かせください。
★入試課:将来的には、願書の受付から電子化され、書類の不備等はオンライン上で自動的にチェックされ、それがそのまま志願者状況のページ等に反映されるようなシステムができれば理想的だと思います。また、学部等で作成される情報が共通のデータベースで管理できるようになれば、入試情報ページの作成も簡素化でき、さらに多様な情報を提供できるようになるのではないでしょうか。

http://www.bur.hiroshima-u.ac.jp/~nyusi

広大トップページからもたどれます




ドイツ語学習のページ
管理者
★岩崎克己先生

 このページには、ウェブを使ったドイツ語学習のためのいろいろなコンテンツが用意されています。授業と連動した復習のページがあったり、オンラインドリルがあったりと盛りだくさんの内容になっています。設置のための苦労話から新しいオンライン教材のアイディアまで、実に幅広いお話を伺うことができました。
★広報委員(以下委員):このようなページを設置しようと思い立たれた背景を聞かせてください。
★岩崎先生(以下岩崎):私はドイツ語を受け持っていますが、実際の授業時間数は、週二回の初級クラスの場合でも、新しく習う言語の初級段階を終えるのに必要とされる時間の三分の一程度に過ぎません。また一クラスあたりの学生数も多く、学習の動機もさまざまで、きめ細かな指導ができにくい状況にあります。そのため、授業を補完するものとして授業外にオンラインで実行できるドリルや教材があったら良いだろうと考えたのが始まりです。
★委員:先生のページにはコンテンツが非常にたくさんあるのですが、これらの内容について教えていただけますか。
★岩崎:大まかに分類すると四種類のコンテンツがあります。
 一つ目は、授業で習った基本的な文法などを復習するためのオンラインドリルです。授業では対話練習などの授業の中でしかできない口頭コミュニケーションの活動に重点を置きたいので、自習可能な部分は、できるだけこのようなシステムを使って授業外に出したいと考え作成しました。
 二つ目は、遊びの要素を入れた、いわゆるゲーム型の教材です。自習では、コミュニケーションに必要な相手のいる状況を作ることがなかなかできません。そこで、アトランダムにデータを呼び出す偶然性やインタラクティブな応答を利用し、ゲームの枠組みの中で対話的な状況を設定して仮想的な相手とコミュニケーションしている雰囲気を出そうとしてみました。
 三つ目は、課題作文などに使う掲示板です。この掲示板は、授業の中でドイツ語の自己紹介文を書かせたりするのに使っています。レポートとして提出させると、どうしても成績のための作文になるので、文法的には正しいが内容の空疎な文章になりがちです。しかしウェブ上の掲示板では多くの人の目に触れますから、学生の方も身に付けた知識を総動員してできるだけ良い文章を書こうとするようです。また掲示板では、一度書いた投稿を取り消して投稿し直すことができます。多くの学生は、掲示板上の他人の作文を見て、良いところを真似したり、より良い表現に置き換えたりして再投稿してきます。私は取り消された投稿も見ることができるので、どんどん内容が良くなっていくのが分かります。ウェブ上の掲示板の持つ「公的な発表の場」としての性格が学生の自立的な学習を促すという思いがけない効果があったと思います。
 四つ目は、ドイツ語学習に役立つウェブサイトのリストなどの自立的な学習のための情報提供です。
★委員:このページのこれからについて、展望を聞かせてください。
★岩崎:今あるコンテンツには少なからず不満があります。例えばオンラインドリル一つ取っても、現状では復習や理解力の診断には使えても、このドリルだけで新しい知識を身に付けるところまでは行きません。教科書的な参照のページやオンライン辞書などと連係させ、もう少し自立的な学習に役立つようになればと考えています。
 最後になりますが、インターネットの持つ外国語学習にとっての可能性は、オンライン教材を利用した学習だけではありません。掲示板のところで述べたような自己表現の機能、学習言語の言語圏が地理的に遠いというハンディを越えて本物の情報や課題を提供してくれるリソース機能、さらには電子メールを利用した文通のようなコミュニケーション機能などさまざまです。これらをフルに活用し、学習者が中心となるプロジェクト型の学習形態をサポートできるようなページにしていきたいと思っています。

http://home.hiroshima-u.ac.jp/katsuiwa

ゲーム型教材の一つ、“どいっちゅはんぐまん”

広大フォーラム32期4号 目次に戻る