モニター意見
広大フォーラム(三十二期第三号)について、計二十四人(学外三人、教職員十六人、学生五人)のモニターの皆さんから貴重なご意見をお寄せいただきました。以下に概要を紹介します。
◎特集「附属学校園は今」について
通常「広島大学」と言うと、大学の学生および教職員から構成されると考えがちですが、広い意味での広島大学は、大学本体および十一の附属学校園を含んだ非常に大きな組織です。附属学校園は広大の重要な構成要素でありながら、広報では比較的取り上げられることが少なかったということもあって、今回の特集に関するモニターの意見は、興味深く読ませてもらったということと、各学校園の紹介で終わっており、将来へ向けての問題提起が無かったということの二点に要約できるようです。
前者に関するものとしては「附属学校園について概略をまとめて読むことができて有意義であった」(教職員)、「殆どのところは行ったことも見たこともないが、学校や幼稚園の中身が分かる内容でよかった」(学生)、「在校生や卒業生、保護者といった様々な人の声を聞くことができたのがよかった」(教職員)、「地域との関わりを感じさせるテーマ」(学外)などがありました。また附属学校出身の学生モニターからは「懐かしく興味深い気持ちで読んだ。附属を知らない人にこそ読んでもらいたい」とのコメントが寄せられました。
一方、後者に関するものとしては、大学と附属学校園の「共同研究は今どこにあり、どこへ向かおうとしているのか」(学外)、「課題をきちんとふまえた方針や構想」(学外)、研究校としての学問的な役割はともかく「児童・生徒への道徳教育にはどのように取り組んでいるのか」(教職員)、「附属学校入学のために住民票を移すといった具体的な問題」(教職員)といった点について内容不足という意見が寄せられました。また広大の多くの部局が教育実習などを通じて、直接・間接的に附属学校園と関わりを持っているということもあって、「教職科目や教育職を目指す学生との関係を記してほしい」(教職員)という意見もありました。
◎興味深かった記事、読みやすかったもの、読みにくかったものについて
特集以外で最も反響の大きかった記事は(やはりと言うべきか)「ストップ! ザ 交通事故」でした。「是非学生にも読んでほしい」(教職員)、交通環境の問題点を具体的に掲げた上で「重点的にポイントを押さえた特集がほしい」(教職員)、「具体的・実用的な体験談で大変参考になる」(教職員)、「可能であれば家族の方の手記も載せてみては」(教職員)など、交通問題については更なる広報活動が必要なようです。
大学改革が叫ばれている中、今回は「学長インタビュー・大学職員の意識改革」にも多くのコメントが寄せられました。他でも聞く機会のあった内容だが、今回のインタビューで「はっきりしなかった点が分かった」(教職員)、「独立法人化するにあたって教育もサービスになるのだと思った」(教職員)、「教職員に資金集めのプロとしての能力を期待するという意見はもっと具体的に説明してほしい」(教職員)。
記事の読みやすさ・読み難さについては、広報委員会でも注意を払っているのですが、学術・専門用語の多用を避けるという点に意見が集まったようです。理・工系の記事としては「開かれた学問・がんの遺伝子」と「超臨界流体の不思議」について、「おもしろかったが、専門用語が多くて読みにくかった」(教職員)との意見が、また「二十一世紀にむけてセンターは」については「用語が難しい」(教職員)、「第一回運営諮問会議を開催」については「抽象的な表現が多い」(学生)といった意見が寄せられました。
その他、興味深かった記事として、「広大ホームページ紹介」について、ホームページ自体の情報が多すぎるため、フォーラムで「ユニークなホームページを紹介するのはとてもよいと思う」(教職員)との意見が、また「ピア・サポート・ルームの紹介」については学生モニターから「興味深かった」、「もう少し深く説明して」など多くのコメントが寄せられました。「フォーラムギャラリー」は毎回好評ですが、「作品にまつわる話や、入手のエピソードなどがもう少しあるといい」(教職員)というコメントがありました。
◎本誌に関する印象・感想、広報委員会への意見
現在全国的に大学改革が進行中であり、学生・教職員の全てに関わる問題だけに、広大フォーラムでも関連ニュースの紹介を続けてほしいという意見が多くの方から寄せられました。特に大学組織が大きく変わりつつあるだけに、「新しい組織、キーワードなどについて逐次紹介してほしい」(教職員)との要望がありました。
広大フォーラムの編集スタイルについては「アカデミックな話題はもっと分かり易く」(教職員)、「学外からの寄稿を増やして、地域とのつながりを前面に出しては」(学外)、「ビジュアル化をすすめる」(教職員)、「文字をもう少し大きく」(教職員)、「広大生に関する記事を増やして」(学生)などの要望が寄せられました。
今回も貴重なコメントを寄せていただきまして誠にありがとうございました。皆様のご意見を参考にして広大フォーラムの内容を更に充実させていく所存ですので、今後とも御愛読よろしくお願い申し上げます。(二)
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