社会人大学院 個人的にはこう思う
大学院社会科学研究科マネジメント専攻
進藤 綾子
最近では少々ブームの感さえある「社会人大学院」。しかし、職場で行き詰まり、「一人で悶々としていても始まらない」、「かといって友人に相談するだけでは道は開けそうもない」という状況に、ちょうど良いタイミングで募集を知り、チャレンジした経緯は、以前不真面目学生だった私にしては割と純粋なものではあったように思います。
この半年は、時間的にはあっさりと、体調的にはぐったりと過ぎました。社会人の大学院はまさに「時間と体力(もしくは自己管理)」がキーワードと言っても過言ではないでしょう。もちろん各々の最終目標を明確にしていないと、ただ授業や課題に追われるだけになりかねません。社会人にとって授業や課題を全てきめ細かに予習・復習することは不可能に近いと思います。あくまでも本業は仕事ですから、本末転倒ではいけません。私は様々な分野の中から、自分にとって重要な部分をピックアップし、リンクさせる能力を培い、それらを「自分の言葉」で表現する力を鍛えることが、社会人にとって大きな意義であると思っています。
そういった点で、豊富なカリキュラムは有難いものがあります。人それぞれで授業に対するプライオリティが違うのだから、「選べる」という環境は大変恵まれていると思います。これからも現場からの講師陣採用なども含めて、バラエティに富む体制の充実が望まれます。そうすれば、「様々な職種からの意見と教師の意見・知識が融合する場」を提供する社会人大学院として、より興味深く、時代に即したものが期待できるのではないでしょうか。
そして、学生も教師も「社会人」という立場では同じであるはずと私は思っているのですが、その意味においては「もっと気軽に質問や意見交換できるような雰囲気というか、場であってもよいのではないか」と感じるほど、まだ全体の雰囲気は硬いような気がします。
成績のよい学生にはなれそうもありませんが、常に主体的で、かつ客観的であるよう心したいと思っています。
◇名古屋大学経済学部卒、(株)貝印を経て、エスニック民芸・雑貨店 蒲公英(たんぽぽ)勤務
広大フォーラム32期4号
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