ドッグイヤー 経済学部長 前 川 功 一 最近「ドッグイヤー」という言葉をよく耳にします。人間の七年が犬の一年に相当することから、情報技術分野のように技術革新のスピードが速い分野ではドッグイヤーで時間が進んでいるなどと、比喩的に用いられます。それが正しいとすると、皆さんの大学四年間で学んだ知識は、ドッグイヤーに単純に換算すると四÷七=〇・五七年分にしかならないことになります。つまり大学時代に蓄えた知的ストックはすぐに底を付き、勉強を続けなければならないことに気づかれるでしょう。もっとも皆さんは大学時代に、単なる知識だけではなく、生涯にわたって心に残る何かを獲得されたことでしょう。またそうであって欲しいと思います。 ドッグイヤーの時代だからといって、いつも全力疾走していては息切れします。ゆったりとした時間を持つことも忘れないで下さい。では皆さんの卒業・修了を祝し、またこれからのご健闘をお祈りします。 |
卒業はみんなのおかげ 経済学部 森岡 公康
日本経済が不況から脱出できない最中、私は経済学を学ぶ必要を感じ、広島大学に入学しました。夜間主コース学生の私は当初、昼間は仕事、夜は勉強という生活を四年間続けて行くことに、若干の不安を感じていました。昼夜両立生活が始まってみると、仕事の忙しさ、講義に対する集中力の維持、課題をこなしていくこと、友人との付き合いなどで、毎日が目の回る思いでした。それでも半年ぐらいで大学生活にも慣れることができ、無事卒業までたどり着けたのは、大学の友人をはじめ、職場の協力、諸先生方の熱心な指導、家族の存在など、様々な支えがあったからです。また広島大学が夜学を行っていること、そこで学ぶチャンスに恵まれたことにも大変感謝しています。私の大学生活はまさに、みんなのおかげだと思います。本当にありがとうございました。
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卒業にあたって 経済学部 藤野 奨
私は父から「大学は勉強するところだぞ」と、入学前に釘をさされました。しかし振り返ってみると、決して勉強したと言い切れる四年間ではありませんでした。勉強するときはしましたが、どちらかといえばよく遊んでいたと思います。しかし私の大学生活四年間は、これまでの人生の中で最も充実した時間だったと思います。友達とたわいのない話をして盛り上がったことも、就職について真剣に語り合ったことも、大変貴重な時間でした。今思うと、この四年間で無駄だった時間はありません。全てのことが自分にとって大切なこと、大切な時間だったと思います。 広島大学で過ごした時間は、私を人間的に成長させてくれたと思います。ここまで私を育ててくれた両親や家族に感謝するとともに、これから先の人生においても、この四年間を糧にして、毎日を楽しく、悔いの無いように過ごして行きたいと思います。
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