定年を迎えて
上 中 達 男
(うえなか たつお) 法学部・経済学部事務部
〈部局歴〉
昭和31・4 医学部 56・4 教務課
36・5 (広島県) 59・4 附属学校部
37・4 医学部附属病院 60・4 医学部附属病院
45・4 教育学部福山分校 平成5・4 (呉工業高等専門学校)
47・4 教育学部 8・4 法学部・経済学部
53・4 (国立江田島青年の家)
定年は先のことだと思っていました。
しかし、人はいつ病を得て辞さねばならないこともあるといつも胸のうちに思っていました。今、定年を迎え、一抹の寂しさと安堵感でいっぱいです。ここまで勤め得たのは、先生方をはじめ、諸先輩方や同僚の方々の心温まるささえがあったお陰であると思っています。三十九年間の歳月は、社会も大学も学生の気風も随分と変わりました。私が大学に奉職したきっかけは、昔、中学を出てまもないころでした。バラックの家並みの中、広い敷地に大きな塀で囲まれた大学にあこがれた青春時代もあったからです。今、定年を迎え苦労もあったが健康を唯一の褒美として勤めを終えることに心から感謝しています。
二十一世紀を迎え、広島大学がさらに社会に信頼され、若者たちの憧れの大学であるように躍進を祈ってやみません。
広大フォーラム32期5号
目次に戻る