遊び心

 安 田 峯 生(やすだ みねお) 医学部解剖学第一講座


〈部局歴〉
 昭和37・3 (公立病院)
   38・4 (京都大学)
   46・4 (公立学校)
   50・10 (公立研究所)
   52・4 医学部



   
 

 昭和三十八年春、インターンを終え、京都大学大学院の願書を出そうとしたところ、「教官の席が空いているから」と勧められ、医学部助手に採用されました。以来、「こんなに勉強や研究をさせていただいて、給料までもらっていいのかな」といささか気が引けながら、三十八年を過ごしてしまいました。もちろん、この間にしんどいことがなかったとはいえませんが、「どうせやるなら楽しく」をモットーにしてきました。研究発表や講義用スライドのイラストをマンガ風に書いたり、講義にクイズを挟んだり、試験問題をポルノ仕立てにしたり(これはセクハラの懸念があり、最近は慎んでいます)、なにごとにも遊び心を忘れないように心がけました。なかでも学会に出かけるのはうれしいことでした。いろいろ新しいことを学び、学友を得、ときには家族づれの旅を楽しむこともできるのです。これから国立大学は厳しい時代になるといわれますが、まともな仕事が楽しくできる、遊び心の許される場であってほしいものです。


DIOXIN2000学会で家内・娘と



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