編集後記



 今期最終号をお届けします。新入生歓迎号です。今回は、学部と大学院の二本立てとしました。広島大学が、総合研究大学を目指して、大学院の拡充に努めてきたこと、現在もその努力を続けていることを「かたち」にしたい、という広報委員会の想い、あるいは「ねらい」は読者に届いたでしょうか。
 広報委員長として「編集後記」を書くのも、今回が最後になりました。以前、創設当初の国際協力研究科から選出されて広報委員を二年務めたことがあります。そして、このたび総合科学部選出の広報委員として二年務めたので、計四年も広報委員をやらせていただいたことになります。広報委員会の仕事は『広大フォーラム』の刊行に限定されているわけではありませんが、それがメインの仕事であることは確かです。したがって、広報委員として要求される、企画・編集・校正のような実務的な仕事が全く肌に合わなかったら、四年も広報委員を務めることなどできなかったことでしょう。もしかしたら、自分は広報委員に向いていたのかもしれないなどと、これで最後という気楽さもあって、考えたりしています。
 ところで、『広大フォーラム』は転機を迎えています。われわれ広報委員会が『広大フォーラム』の充実に努めれば努めるだけ、ページ数は増えがちです。また、中身も難しく(正確に言えば、学術的に)なりがちです。その結果、『広大フォーラム』が、遺憾なことに、学生諸君には縁遠いものになってしまう。そんなジレンマを広報委員会は無視できなくなりました。そのため、先日、「携帯電話時代の若者たちに対する広報活動」というテーマでNHK広島放送局のスタッフからお話を聞く機会をもちました。また、林副委員長を中心に『広大フォーラム』のあり方をめぐって鋭意検討を続けてきました。来期からは、装いを新たにした『広大フォーラム』が登場することでしょう。「乞うご期待!」です。
(第32期広報委員会委員長 成定 薫)



 二年間広報委員として、『広大フォーラム』の編集に参加した感想を述べさせていただきます。
一.読み易い文章を書くのは難しいと思いました。ヘミングウェイは新聞記者の頃に、要点を簡潔にまとめ、だらだら長い文章は避けるという作文法を修得したそうです。文章を短くすると単語を選ぶことが重要になるわけですが、ここに才覚の違いが表れるのでしょう。
二.大学改革が進行中ということで、フォーラムで広報する情報も増えていますが、学生の日常生活に関係したものが相対的に小さくなっているような気がします。学生が編集の中心となる、「学生版フォーラム」のようなものができればおもしろいのではないかと思います。
三.BSデジタル放送がスタートしましたが、画質の向上に加え、通信の双方向性が最大のポイントでしょう。現在のフォーラムを中心とした広報活動も、いずれはこの方向に向かうのでしょう。
(第32期広報委員 二村 博司)



 広報委員を二年間務めさせていただきました。二年目は理学部の広報誌『理学部通信』の編集にも携わることになり、特に年度末にはそれぞれの卒業生号と新入生号の原稿依頼が交錯、混乱を来してしまいました。そんな中、執筆依頼に快く応えてくださいました教職員、学生の皆さんにこの場を借りてお礼申し上げます。あっという間の二年間でしたが、他学部の先生方や広報調査係のスタッフの方々と接する機会をもてたことは喜びでした。ホームページともども『広大フォーラム』の一層の充実を願っています。
(第32期広報委員 松島 治)



 広報委員として、はや二年が過ぎ、やっと(住み心地が良くて、残念ながらか)お別れの時期になりました。最初は、他委員会と業務内容が異なり戸惑いましたが、小学校以来の学級新聞編集というか、日常とはかけ離れた仕事と委員会や広報調査係の皆さんのアットホームな雰囲気というかに惑わされ、これが慣れると意外に住み心地の良い委員会でした。「自著を語る」を担当して、本のデータベースで新刊本著者の所属大学まで記載されているものを見つけ出せずに終わりました。もし、ご存じの方は次期担当の先生にご連絡ください。また、新刊本を出版されましたら、ぜひとも広報調査係までご一報ください。ご執筆いただいた先生方や二年間モニターとしてご協力いただいた方々、本当にありがとうございました。来期以降も『広大フォーラム』をよろしく。楽しかった委員会でしたが、広報活動も専門部門としての編集局で、発刊作業の時代がくることを願っています。
(第32期広報委員 柴 芳樹)




 一年間の任期でしたが、広報委員の仕事を通じて、これまでは無縁であった編集についていろいろと勉強させていただきました。特に、大学としての広報のあり方の重要性が多岐多様な側面から問われる今日において、まさにその現場で実体験させていただいたことは私にとって大きな収穫であったと思います。
 最後に、ご多忙の中、原稿依頼を快くお引き受けくださった執筆者の方々、そして、非力な私を支えてくださった広報調査係のスタッフの方々や委員長をはじめ各広報委員の方々に心からお礼申し上げます。
(第32期広報委員 井村 順一)



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