モニター意見
本誌三十二期第五号について、モニターの皆さんから貴重なご意見をいただきました。今回ご意見をお寄せくださったモニターは、学外者二名、教職員十一名、学生四名、計十七名です。以下にその概要を紹介します。
◎特集1「卒業生・修了生を送る」、特集2「退職者は語る」について
特集1については、各部局選出の広報委員が、それぞれの責任で、企画し、記事を集め、レイアウトなども行いました。「学部学部で構成が違い、楽しかった」(教職員)、「学部ごとにそれぞれの特色が出ていてよかったと思う」(教職員)という意見がある一方で、「学部ごとに内容にバラつきがあり、様式もまちまちだったので、見にくい印象もあった」(教職員)という批判や、「部局長の送る言葉と、巣立つ学生の言葉で、全部局統一した方が良かったのでは?」という具体的な提案もいただきました。個別的には「法学部川柳が面白かった」(教職員)、「法学部のは良かった」(教職員)と、法学部のユニークな紙面作りが好評だったようです。
特集2については、定年退職者の数を勘案して、昨年と同様のレイアウト(一ページに三人)としました。「今までお世話になった教官をはじめとする方々の我々へのメッセージが示されており、私も授業を受けた他学部の教官の退官を知ることができてよかった」(学生)、「定年まで勤め上げられた方々はやはりすごいなと含蓄ある言葉に感心します」(教職員)、「退職者の名前がわかるので、これからも続けてほしい」(教職員)など、おおむね好評でした。しかし、「もう少し踏み込んだ話があればと思いました」(学外者)という意見や「アンケート形式にしてもよいかもしれない」(教職員)という提案もありました。
特集1と2を通じて、「卒業生、退職者の特集のときは、直接知っている人が多く載っているので、興味深く読むことができました」(教職員)という肯定的な意見と、「毎年のことでしょうが、この時期の『広大フォーラム』は、部外者にとっては読むところがありません。もう少しコンパクトな扱いにして他のテーマを充実させた方がいいと思います」(学外者)、「いずれの特集も関係する学部や関係のあった人については目を通すが、その他の人については読まない場合が多い、というのは私に限らないと思います。毎年の特集なので、そろそろもう一工夫ほしいかな、とも思います」(教職員)というような抜本的見直しを求める意見もあります。実は、この点については、広報委員会でも毎年のように議論を重ねているところです。以上のようなモニター意見を踏まえて、来年度の広報委員会はどのような判断を下すでしょうか?
◎興味深かった記事、読みやすかった記事、読みにくかった記事について
毎号「フォーラムギャラリー」の人気は抜群です。今回も「フォーラムギャラリーは目を引きました。機内からの富士山の撮影という着眼に感心しました」(学外者)のほか、教職員十一名のうち五名、学生四名のうち一名が、それぞれ賛辞を寄せてくれました。「フォーラムギャラリー」の人気の高さは、本誌のより一層のビジュアル化と総カラー化を促しているとみるべきでしょう。
地味な「開かれた学問」が、今回、多くの方から支持されたのは広報委員会としてはうれしい限りです。「開かれた学問 化学物質の胎児への影響」については「インパクトのある写真、分かりやすい図、読みやすい文章で構成された注目度の高いページでした」(学外者)、「医学はまったく専門外だが、興味深く読むことができた」(教職員)、「理解しやすかった」(学生)、「一番読み易かった」(学生)と、幅広く支持を集めました。
また、中国文化賞受賞者の記事については二名の教職員から、広島県組織再生プロジェクトの紹介記事については一名の教職員から、興味深かったとの支持をいただきました。
「留学生の眼」についても毎号注目度が高いようですが、今回も、「日本語も上手だし、はっきりと意見を言われていることに一つ一つ、なるほどと感心しました」(教職員)と好評でした。別のモニターからは「留学生の眼は毎回楽しく読ませてもらっているので、前号の社会人学生の特集のように、留学生の特集もやってほしい」(教職員)という提案をいただきました。
「新しい評価システムについて」は、「非常に興味深かった。目的活動ともよくわかったが、第三者評価や評価委員の独立性についてあまり語られていないのは残念だった」(学生)という指摘がありました。
◎本誌に対する印象、感想、広報委員会への意見
表紙デザインについては、「今回の表紙・裏表紙の切り絵は、今までの中で一番気に入りました。どちらもステキで、原画が見たいくらいです」(教職員)、「表紙のインパクトがこれまでと違っていてよかった」(学生)、と大好評でした。
特集1と特集2の原田学長の写真が同じだということに、われわれ広報委員会は全く無頓着でしたが、「違うアングルの写真を掲載したほうが良いと思います」(学外者)、「二枚とも同じというのは、いかにも形式的にコメントをもらってきたようで、あまりいい印象が持てません」(教職員)と、厳しく批判されました。また、「誌面にもっと学生の視点を配慮した構成を取り入れる必要があると思います」(教職員)という指摘がありましたが、広報委員会では、現在、『広大フォーラム』への学生参加をどのように実現していくかをめぐって、検討を重ねているところです。
モニターのみなさん、一年間、本当にありがとうございました。(N)
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