医学部
二十一世紀の医学・医療を構築する皆さんへ

医学部長 大濱 紘三

 広島大学医学部に入学された皆さんに心からのお祝いを申し述べたいと思います。
 皆さんは二十一世紀の医療・保健を担うべくその一歩を踏み出しました。本学医学部は医学科、総合薬学科、保健学科の三学科から成っており、さらに歯学部や原爆放射能医学研究所と一緒になった霞キャンパスは、全国にも類を見ない一大メディカルセンターとなっています。それだけに、このキャンパスで勉学に励む皆さんは、専門領域の学問だけでなく、学部や学科を超えた学生や教官との交流を密にして、幅広い知識を習得し、豊かな人間性を涵養していただきたいと思います。また、皆さんが臨床実習を行う頃には新病棟が完成していますので、充実した研修の下で自らの能力を思い切り発揮してください。
 昨今の医学・医療の進展はめざましく、社会からは質の高い医療人の養成が求められていますので、これからの医学部生活でその基礎をしっかり築き、新たな医学・医療の展開を目指して、大きく成長されることを願っています。

大学へようこそ

総合薬学科四年 和田 暁奈

 新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。
皆さんは苦しい受験生活を乗り越えて念願の大学生となり、これからの大学生活に大きな期待や希望を持っているのではないでしょうか。実際に大学は、本当にたくさんの事を経験することができるところだと思います。しかし、それは与えられた目の前のことだけをこなすのではなく、自分から何かを求め、それに向かって進んでいくことで得られるものです。私は新入生歓迎のため行なわれるオリエンテーションキャンプのスタッフを二年間させていただきました。それまでの私は、人の前に立つような事をしたことがなかったのですが、この経験を通して、自分たちで企画し一つのものを作り上げていく苦労やそれ以上の達成感や喜びを知りました。そしてその経験は、その後の自分を大きく成長させてくれたのではないかと感じています。皆さんも自分の可能性を限定することなく、いろいろなことにチャレンジして自分に自信をつけていってください。
 皆さんの大学生活が素晴らしいものとなることを期待しています。

積極的にいこう!

医学科六年 山本 浩隆

 新入生のみなさん、ご入学おめでとうございます。
 皆さんは今、長かった受験時代を終え、新しい生活に思いを馳せていると同時に、かすかな戸惑いと不安を感じていることでしょう。そんな皆さんに、大学生活を始めるにあたって、ちょっとしたアドバイスを述べてみたいと思います。
 ひと口に大学生活といっても、本業である勉強のほかに、クラブやサークル、アルバイト、恋愛、旅行、留学……と実にさまざまな面がありますよね。まず第一に、何にでもいいから、とにかく首を突っ込む積極性を持ってください。人間、好奇心を失った瞬間からその成長は止まってしまうものだと思います。ただ漫然と日々を送っていたのでは、限られた大学生としての時間、もったいないです。どんどん新しいことに挑戦して、自分の新たな可能性を発見していってください。思いがけないところに、自分を夢中にしてしまうものが潜んでいるかもしれませんよ。そして第二に、これから出会う人との関わりを大事にしていってください。たくさんの友達を作ってください。多くの出会いの中で、自分の本質やこれからのあり方がじわりじわりと見えてくると思います。恐れず、積極的に人と関わることが、きっと皆さんの財産になるでしょう。頑張ってください。
 皆さんのご活躍を心よりお祈りしています。

なりたい自分を見つけるために

保健学科看護学専攻四年 渡辺 ちひろ

 新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。
 何か目標を持って大学へ来た人、目標を探すために大学へ来た人、様々だと思います。そして皆さんそれぞれが新しい生活への期待と不安を抱いているでしょう。初心をいつまでも胸に留め、向上心を持ち続けてほしいと思います。
 将来、皆さんは医療という分野に何らかの形で関わっていくことになると思います。その時に人と人との関わり合いは必要不可欠の要素です。人間関係の技術は教科書だけでは学べません。私は皆さんに、やってみたいと思った事に積極的に挑戦し、知りたいと思った事は進んで学んでほしいと思っています。多くの人と出会い、話をすることで、出会った人の分だけ違った考え方を知ることができ、自分では気が付かなかった視点で物事を捕らえることができるようになります。そのことは、自分の考えを深め、なりたい自分の姿をしっかり形作るためにとても大切なことだと私は考えています。
 経験は自分にとってプラスにはなってもマイナスになることはないはずです。失敗を怖がらずに、やってみたいと思ったら少々欲張ってやってみるのもいいのではないでしょうか。それが、なりたい自分を見つけるための第一歩です。




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