工学研究科
新工学研究科第一期生の皆さんへ

工学研究科長 佐々木 博司

 大学院入学おめでとう。学部卒業生の約六五%が進学する時代にあって特別な感慨はないにしても、系統的な大学院教育を受けるとともに、研究テーマを探索して研究の遂行方法を身につけることを目的としていることを明確に自覚しなければなりません。大部分の人は修了後は高度職業人として社会で活躍しますが、大学院修了者として職場からは高度な業務を任せられることを覚悟すべきです。
 工学研究科は、本年四月から部局化されて大学院大学となり、専攻も今までの八専攻から、五つの専攻へと組織替えをしました。諸君は栄えある第一期生ということになります。部局化の主目的は、大学院における教育と研究を一層高度化すること、および科学技術の進歩にあわせて組織を変革することでした。特に、必修の共通講義として技術倫理特論と情報システムと工学を設置したことが大きな特徴です。二十一世紀を担う技術者として必須の教養と考えたからです。実り豊かな大学院生活を送ってください。

実りのある二年間に

設計工学専攻博士課程前期二年 堀川 徹

 新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。皆さんは学部での四年間を終え、今、新たな目標をもってスタートを切ろうと考えていることと思います。
 私は学部時代にはこんなことをやりました、と自信を持って言えることがありません。そこで大学院に入学したときに、小さなことでもいいので色んなことをやってみようと思いました。バイトを何年か振りに始めたり、夏休みには卒業した先輩が働いている工場を見学させてもらったりしました。積極的に行動に移すことで人との出会いが増え、"考える"ということが多くなりました。このように私の前期一年目は人との出会いが多く、最も成長した年といえます。
 学部での四年間でさえ早く感じた人も多いと思いますが、前期の二年間はさらに早く感じることでしょう。ですから、ただ漠然と毎日を過ごすのではなく、早め早めに計画を立てて有意義な二年間を送ってください。




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