▲この大学の象徴的な建物で,講演会やコンサートなどが行われます。
秋には建物を覆うツタが紅葉し美しさを増します。
この周囲に,大小200の大学関係の建物が建ち並んでいます。



英国の放射光研究の総本山Daresbury研究所正面玄関にて
▲世界的に有名な放射光施設で,世界各国から研究者がやってきます。
英国の多くの科学者がこの施設を利用した実験を希望しています。

大学近くのパブにて。俗称「第二の研究室」
▲よく夕刻から学生や教官が集い,
研究上の議論や時事問題・人物評論・生活上の問題など
活発に意見交換を行っていました。(筆者右から3人目)

 シェフィールドは,英国グレートブリテン島のほぼ中央に位置する人口30万人弱の工業都市です。
 シェフィールド大学は,1905年に創設された英国王立の総合大学で,現在,8学部で学生数約1万6000人です。学生の約6割が留学生で,英語・中国語・アラビア語などさまざまな言葉が飛び交って活気に満ちあふれています。学問的には,4名のノーベル賞受賞者を輩出し,近年ではフラーレンC60の発見によるクロトー博士(化学科出身)のノーベル化学賞受賞が記憶に新しいところです。
 私は,昨年の6月末から約半年間にわたり,化学工学科にお世話になりました。ここで,食品油脂の結晶化におよぼす超音波刺激の効果について研究を行いました。研究室だけでなく,大学から50km離れたDaresbury研究所の放射光施設にて実験の機会を与えられたことも幸運でした。また,講義の聴講,英語教室参加(週2回, 無料),毎日午前10時からのティータイム,各種パーティー,さらには大学近くのパブでの談義(研究方針・人生哲学・人物評論)などに参加し,英国流の大学生活の一端を垣間見ることができました。
生物生産学部食品科学講座 上野 聡(うえの・さとる)

広大フォーラム33期3号 目次に戻る