金融ビジネス 
 就職活動を終えたからこそわかることがたくさんあります。金融業界を目指すうえで大切なあれこれを、先輩たちにホンネで語っていただきました。
ゼミ教官の研究室にて
司会(広報委員):皆さん今日は後輩に対してアドバイスをお願いいたします。

 −情報収集等、具体的にどのような準備をなさいましたか。

A:就職活動を開始した切っ掛けは、ゼミの先生に「そろそろ就職活動を始めなければダメだ」とハッパをかけられたことです。私のゼミの先生は就職指導に熱心で、就職セミナー開催の情報をゼミの時間に絶えず提供してくださっていました。そうした就職セミナーに出席して得られた情報というのは、就職活動を終えた今考えてみると、正確で重要なものだったと思います。(久)
A:就職セミナーに出席すると、同じ業種の就職を目指している他の学生に出会えるんですよね。そういう学生と友達になって、頻繁に連絡を取りあえば、情報収集はスムーズにいくと思います。あと、女子学生は、企業の判断材料として過去の男女採用比率を基準にするのも一つの方法だと思います。(西)

 −先輩訪問はされましたか。

A:一番の後悔は「もっと先輩訪問をすればよかった」ということです。先輩訪問を積極的にした人ほど就職の結果が良くなっているようです。
 二月・三月になると、セミナーや選考が毎日二〜三件という過密スケジュールになりますので、先輩訪問をしている暇がありません。ですから、先輩訪問はその前の十二月か一月に行うということになります。先輩には、ゼミの先生に紹介していただいたり同窓会名簿で調べたりして電話で連絡を取ります。ただ、せっかく先輩と連絡がついても、忙しいという理由で訪問を断られることがよくあります。そういう場合でも、くじけずに、他の会社の先輩にアタックし続けるというような精神的タフさが必要だと思います。(池)
A:私は支店訪問をたくさんこなしました。実は、ある証券会社のグループ面接を受けている時に、面接官の方に「皆さんはどれくらい支店訪問をされましたか」と聞かれたんです。そのグループにはたまたま支店訪問をした人がいなかったんですね。そうしたら、突然その面接官の方に「君たち、そんないい加減な事では就職できないぞ」と叱られてしまって。それ以来、暇さえあれば支店訪問するようになりました。(久)

 −最重要といわれる面接はどうでしたか。

A:よく言われることですが、やはり「自己PR」と「志望動機」でした。この二点については、そうとう掘り下げて質問されることを覚悟しておいた方がいいと思います。私はサークル活動をせず無趣味でバイトに明け暮れていたので、自己PRすることがあまりなく苦労しました。サークル活動をしていない人は、TOEICテストを受験したりボランティアやインターンシップを経験しておくのもよいでしょう。(池)

司会:本日は後輩の就職活動に参考になる話をしていただきましてありがとうございました。
座談会に出席した就職内定者:
久間早苗さん(経4、証券会社)
西村めぐみさん(同、信販会社)
池田勝章さん(同、証券会社)
『大学時代になすべきこと』
日本生命保険相互会社 企業保険契約部
企業保険サービスG 課長補佐
松本 恒一
(1992年 経済学部卒)

 社会に出て成功するためには、他の事には脇目もふらずに一つのことに集中できる能力、これだけは誰にも負けないと言えるほど頑張れる能力が必要だと思います。
 私は、大学時代は、体育会のボート部に入っていました。実際のところ、大学4年間でボート部以外は何もやっていなかったといえるかもしれません。ですが、ボート部活動を通じて、生涯の友人や多くの先輩・後輩に出会うことができました。就職の面接試験においても、体育会での体験を自信を持って語ることができ、強く自分をアピールすることができたと思います。
 就職活動用に即席で自己PRできる項目を増やそうとする人がいますが、そのような単に取り繕ったような付け焼刃的なものは面接ですぐに化けの皮がはがれてしまいます。「大学ではこれに集中して頑張った」と自信を持って言えるものがない人は、今からでも遅くないですから、自らが打ち込めるものを早く見つけるようにしてください。

広大フォーラム33期4号 目次に戻る 特集に戻る