新一年生の皆さん、入学おめでとうございます。これから始まる大学生活では、今までとは環境が大きく変化します。広いキャンパス、大きな教室、履修科目を自分で決めて時間割を作ったり、教科書のない講義に戸惑うこともあるでしょう。皆さんは、あふれる情報の中から必要なものを選び出し、徐々に、大学生活に慣れていくことと思います。でも、皆さんの中には、身体に障害があるために、必要な情報を得るのが困難なお友達がいます。例えば、黒板の文字が見えなかったり、先生の講義が聞き取れなかったり、車椅子でしか移動ができなかったりしたらどうでしょうか。このような時、周囲の人々が支援の手を差し伸べれば、必要な情報を得ることができ、大学で勉強するのがとてもスムーズに行きます。
そこで、ボランティア活動室では、障害に対する支援技術習得の促進と意識の啓発に取り組んでいます。
必要な情報を補うための方法は様々あり、その中には知識や技術を要するものもあります。例えば、講義中の、先生の説明や学生の発言といった『音』の情報を書き写すノートテーク、講義資料のパソコンによる自動点訳などというものがありますが、初めて耳にする方も多いのではないでしょうか。「私にできるの?」と感じましたか?大丈夫ですよ!もちろん皆さんには少し学んでもらう必要がありますが、難しく考えることも、肩肘張る必要もありません。夏休み中に、集中講義として、障害についての基礎知識と支援技術の概説を行う∧障害者支援ボランティア概論∨(教養的教育・個別科目B群)、そして、支援方法を習い、実際の支援を行う∧障害学生支援ボランティア実習A∨(二セメ)、∧障害学生支援ボランティア実習B∨(三セメ)といった授業もあります。皆さんの小さな努力で、知識や技術は自然に身に付き、それは、情報を得る事にハンディがある学生にとっては大きな助けとなります。
またボランティア活動室は、障害のある学生、教員、事務職員、ボランティア学生、院生の交流の場、情報交換の場でもあります。同じキャンパスで共に学ぶために、何が必要で、何ができるのかを一緒に考えていく場所です。一緒におしゃべりしたり、遊んだり、講義を受けたりする中で、お互いをよりよく分かり合うことができます。
この活動室を交流の場としてもっともっと有効に使ってください。一度活動室をのぞいてみませんか?