1.舞台は、1850年頃のパリ。第1幕は、高級娼婦ヴィオレッタの催す夜会で幕を開け、「乾杯の歌」で酒宴が始まります。
2.この会に友人に連れてこられたアルフレードは、皆が隣室で踊っている間に、ヴィオレッタに愛を告白。その情熱に動かされた彼女の心は、La Traviata(道を踏み外した女)から、一人の男性への真の愛に目覚めていきます。

歌劇『椿姫』は、サタケメモリアルホール落成記念公演として、2003年6月1日に上演されました。今回のフォーラムギャラリーは、趣を変えて、その様子を誌上再現してみました。ゆっくりとお楽しみ下さい。劇の解説は教育学研究科 枝川一也助教授、写真提供はフォトサロン大野・大野耕一氏です。
3.2幕1場は、半年後のパリの郊外。二人は幸せな日々を過ごしていましたが、アルフレードの留守に訪れた父ジェルモンは「妹の結婚のため、息子と別れてくれ」とヴィオレッタに迫ります。
4.泣く泣く身を引いたヴィオレッタから、決別の手紙を受け取ったアルフレードは絶望。そこに現れたジェルモンは、打ちひしがれた息子を慰めるのですが、アルフレードは父の説得にもかかわらず、ヴィオレッタの後を追います。

5.2幕2場は、ヴィオレッタの女友達フローラによる夜会。ジプシー、闘牛士たちの華麗な踊りで幕を開けます。

6.そこにやってきたアルフレードは、かつての愛人である男爵と一緒にいるヴィオレッタを見つけると、嫉妬に狂った彼は、賭博で儲けた札束を彼女に投げつけ、周りの人々を激怒させます。
7.3幕。それから1ヶ月。結核に冒され、死の床にあるヴィオレッタ…ひたすらアルフレードの帰りを待ちつつも、自らの道を踏み外した生活が許されるよう、神に祈りを捧げます。 8.ついにアルフレードが戻ってきて、夢かと喜ぶヴィオレッタ。「もう一度、愛の生活を…」と二人は心を一つにします。
9.一足遅れてきた父ジェルモンは二人を許しますが、時すでに遅く、彼女は愛する人の前で崩れ落ち、その腕の中で息を引き取るところで、このオペラは幕となります。
10.当日は、多くの広大生が合唱や助演で、バックを支えてくれました。ご苦労様!


広大フォーラム2003年12月号 目次に戻る