評議会だよりを読む

9/12      附属福山中・高等学校
 アフリカ東部諸国より十名の教師がJICA科学教育実技研修に伴い附属福山中・高等学校を訪問

理科の実験に参加
 JICA科学教育実技研修として本学大学院教育学研究科で研修を行っているケニヤ、タンザニアをはじめとするアフリカ東部諸国七カ国の理科教師十名が九月十二日(金)に附属福山中・高等学校を訪問されました。
 一行は中学校、高等学校三年生の理科の授業を参観し、生徒とともに実験を行うなど、実際の授業を体験しました。また、コンピュータ教室や図書館などの施設を見学した後、生徒や教師との交流会を持ち、お互いの国の科学教育の状況について情報交換を行いました。顕微鏡が一人一台揃っていることや、新しいコンピュータなどの装置を見て、学校の施設が充実しているとの感想をいただくとともに、チーム・ティーチングや授業のあり方についての活発な意見交換を行いました。

10/17      施設部
 平成15年度優良消防防災システムとして消防庁長官賞受賞

表彰状を手にする牟田学長(中央)、
塩谷事務局長(左)、神谷施設部長
 本学霞団地の消防防災システムが、去る十月十七日(金)に消防庁長官から優良消防防災システムの表彰を受賞しました。
 この防災システムは部局単位でなされていた防火管理を新病棟の整備を契機として一元化し、より高度な総合消防防災システムの構築を図ったものであり、このことが消防防災システムのインテリジェント化の推進に寄与したということで、受賞に至りました。
 優良消防防災システム表彰は消防防災システム評価制度に基づき、特に優れた消防防災システムを消防庁長官が表彰するもので、昭和六十三年から実施されています。今回の表彰は国の機関では初めての受賞です。

10/25      大学院理学研究科
 白川英樹博士の「ノーベル賞受賞者市民講演会」を開催

講演される白川博士
 導電性プラスチックの発見者で、2000年ノーベル化学賞受賞者の白川英樹博士による「ノーベル賞受賞者市民講演会」が十月二十五日(土)にサタケメモリアルホールで開催されました。この講演会は、本学の共催のもとに、日本化学会中国四国支部・同九州支部が同日に開催した日本化学会西日本大会の一環として行われ、「私の研究における偶然と必然―導電性高分子の発見と開発―」と題する講演に、高校生、大学生、市民など約九百人が聴き入りました。講演の様子はインターネットにより広島と福山の附属高校へも中継され、多くの生徒がネットを通して視聴しました。
 中学生のころ昆虫や植物の採集が好きだった白川博士が、ふとしたきっかけでモウセンゴケを見つけたエピソードから、自然に親しみ科学する心を持つことが大切であるという「必然」を説明し、すべての研究者に平等に訪れる「偶然」を逃さないことの重要性を「セレンディップの三人の王子」の話に例えて語られました。講演後、高校生たちから熱心な質問がありました。

11/10      大学院教育学研究科
 第12回ペスタロッチー教育賞は九里茂三(九里学園学園長)に

牟田学長(左)から表彰状を受けとる九里学園長
 人類の教育者と呼ばれたH・ペスタロッチーを記念する教育賞の第十二回受賞者に、学校法人九里学園学園長の九里茂三氏が選ばれ、十一月十日(月)午後一時から教育学部大講義室で表彰式並びに記念講演が行われました。
 牟田学長(実行委員長)から、九里氏の半世紀以上にわたる学校教師としての真摯な教育実践と、「礼」と「譲」を理念とする独自の私学教育・経営の功績が紹介され、生徒一人ひとりを大切にする教育に情熱的に取り組み、人間の尊厳と人類愛に基づく教育理念を自らの学園において実践した氏の業績を讃えて、表彰状、ペスタロッチー胸像並びに副賞が贈呈されました。
 続いて行われた受賞記念講演の中で九里氏は、親を説得し寮の夜具まで用意して師範学校に進ませてくれた小学校時代の恩師を思い起こし、「教育とは愛と信頼である」と強調されました。また、私淑する米沢教育の祖、細井平洲とペスタロッチーとがほぼ同時期に日本とスイスでともに人を育てることの必要性や責任の重さを説いたことにもふれ、今日の日本の社会や家庭、学校が見失っている「本当の豊かさ」を取り戻すことが教育者の責務であると、三百人の学生や一般聴衆に訴えかけられました。

11/21      総務部
 事務職員永年勤続者を表彰

平成15年度永年勤続者表彰被表彰者
 平成十五年度文部科学省永年勤続者表彰に係る文部科学大臣表彰状の伝達式及び広島大学事務職員永年勤続者表彰式が十一月二十一日(金)に行われ、次の二十四名(大臣表彰三名、学長表彰二十一名)に表彰状及び記念品が授与されました。

☆文部科学省永年勤続者表彰
(大臣表彰=勤続二十年、大臣発令十年以上)
総務部 宮崎正人
経理部 安田公臣
施設部 二瓶修一

☆広島大学事務職員永年勤続者表彰
(学長表彰=勤続二十年、本学勤務十年以上)
総務部 竹内哲弘・村上 尚
経理部 池田和生
学生部 長谷川博文・西川明吉
研究協力部 多田正記・甲田政道
情報メディア教育研究センター
    吉田朋彦
教育学部 中道正勝
医学部 池田佳代
医学部・歯学部附属病院
    山本雅子・松本由美子・
    橋本敦子・青山由美・
    石風呂実・大野吉美・
    埴生栄作
医歯薬学総合研究科等
    佐々本隆司
附属図書館 西本篤夫・橘美紀子
附属学校部 白名芳恵

お詫びと訂正 本誌2003年10月号25ページ「王者奪還」について、山口大学戦の試合日程「十月十二日(日)」は「十月十三日(月)」の誤りでした。訂正し、お詫びいたします。

広大フォーラム2003年12月号 目次に戻る