大学生活を新たに始めるにあたり、どんなものかわからなくて不安に思っている人も少なくないと思います。そこで今回、みなさんが入学する前の一年生から四年生までの在学生、十学部各十人、計百人の広大生にアンケートをとり、彼らの意見、生活を会話形式にまとめてみました。
 大学生活を新たに始めるにあたり、どんなものかわからなくて不安に思っている人も少なくないと思います。そこで今回、みなさんが入学する前の一年生から四年生までの在学生、十学部各十人、計百人の広大生にアンケートをとり、彼らの意見、生活を会話形式にまとめてみました。

ようやく広大に慣れてきたばかりの二年生。先輩としてはまだ新米。
大学を知り尽くした自称"広大スペシャリスト"。四年生。

友達づくり、オリキャン
入学した頃はどうやって友達を作ったの?

 やっぱり「学部のオリキャン」(文2)「サークルを通して」(歯4)という人が多いですね。
 あとは「教養ゼミやパッケージで同じ授業を取っていた」(医卒)というふうに、授業を通して友達になったという人が多いかな。
 確かに。教養ゼミは毎週あるから重要ですよね。私達のゼミではみんなで鍋もしましたよ。
 いずれにしても友達作りには「とりあえず話しかけてみる」(理3)「待ちの姿勢ではなく!アグレッシヴに!」(経4)という積極的な姿勢が重要だよね。

オリキャンってどう活用したらいいの?

 「友達作りの場」(文3)という意見が圧倒的だな。
 私もそうでした。「他学科の学生と交流するチャンス」(医4)「先輩からバイトやちょっとした大学のよい活用法など情報が得られる」(理3)というのも納得ですよね。
 オリキャンには肯定的な意見が多いけど、「合わないなと思ったら無理に参加し続ける必要はないと思います」(文3)「最優先にしないほうが割合楽しめるかも」(生4)という意見もある。参加するかしないか、それから参加の仕方はその人次第だよね。「流されないで自分をしっかり持って参加するべき」(教4)という意見を参考にしたいね。
 そうですね。それから、私の周りにオリキャンが終わった途端に気が抜けて入学した時のやる気を失ってしまった人がいるんですよ。
 うーん、わかる。オリキャンはオリキャンで楽しめばいいけど、終わったら気持ちを切り替えないとね。

アルバイト
どんなアルバイトしてるの?

 コンビニ、家庭教師、塾講師、飲食店が多いね。単発だとコンサートスタッフ、試験監督が結構いるかな。
 「こども科学館の実験の手伝い」(理3)や「巫女」(歯4)というちょっとかわったバイトをした人もいます!私もやってみたいな。
 学内にも結構バイトがあるよね。生協の棚卸、春の住宅斡旋、あと食堂でやっている人もいる。

どうやって探したの?

 「友達や先輩の紹介」(法3)というのが多いかな。「求人誌」(歯4)はオーソドックスなやり方だね。それから、「フリーペーパー」(教2)という人も多い。東広島版だし情報量も多いから役立つよね。あとは「店頭の募集広告」(歯3)とか。
 「大学の掲示板の貼り紙」(経4)も要チェックですよね。「就職課の求人票」(工4)で探したって人も結構います。

アルバイト代は何に使う?

 時給ってだいたいどのくらいなんですかね?
 東広島だと相場は七百〜七百五十円位かな。八百円だと相当良い方だと思うよ。家庭教師や塾の講師はもっと時給がいいけど。
 稼いだお金はやっぱり「旅行、買い物」(教4)「部活や趣味」(医4)というふうに自分のしたいことや欲しい物のために使う人が多いですかね。
 でも「生活費」(総2)「学費」(生4)っていう答えが少なくなかったっていうのは時代を反映しているのかもね。

アルバイトから学んだこと

 お金をもらうということの他に「社会の一員、大人としての自覚、責任」(理卒)「接客態度や敬語」(総4)というように、社会勉強になったと答えている人が多いね。
 そうですね。「感じの悪い人への対応の仕方」(文4)、「忍耐力」(工卒)「理不尽に怒られても我慢すること」(経4)という答えをみると、ああ、社会の厳しさを知ったんだなあ、って感じます。
 どんな仕事でも働いてお金をもらうにはそれなりの責任が伴うからね。「学生以外の地域の人との関わり」(総4)という人もいるように、バイトをすることは学外の人とも知り合える良い機会にもなるね。
 他にも、肉体労働系の仕事をやっている人は「筋力」(医4)、ファーストフード店でバイトしている人の中に「水周りをきれいにする清掃力」(教3)と答えているユニークな人もいますよ。その職種によって身に付けることができる技術も様々でおもしろいなあ。
 比較的簡単に始めやすく、辞めやすいというのもバイトの持つ特徴だね。この特徴を利用していろいろな経験を積んでみるのも良いかもね。

広大のココが好き
広大の自慢できるところって?

 「広い、自然がたくさんある、きれい」(経4)という三つが多いですね。
 広さと言えば、東広島キャンパスって単一キャンパスとしては日本一なんだよ。面積は広島市民球場の約百四倍。でも、「無駄に広い…」(工4)という意見もある。確かに学部間の移動が大変という声はよく聞くな。
 「マクドナルドがあること」(経済3)も確かに自慢ですよね。
 実は、キャンパス内にマックができたのは国立大学では広大が最初なんだって。
 へぇ〜。それから「学部の数が多くて好きなことができる」(理4)「総合大学なのでそれぞれの学部に応じた施設や資料がある」(歯4)というのもありました。私にとってもこの点は大学を選ぶ時の重要なポイントになりました。様々な研究をされている先生や様々なタイプの学生がいて自分の視野を広げることができるかなと思ったんです。
 なるほどね。選択肢、つまりチャンスがたくさんあるということだね。でも、それを活かすも殺すも自分次第ということを念頭に入れておかなくてはならないと思うよ。

東広島キャンパスでおススメの場所を教えて!

 「スペイン広場」(生3)が圧倒的に多いね。「暖かい日は昼間にみんなでのんびり話したりひなたぼっこで和める」(医4)という意見もあるし、みんなの憩いの場になっているみたい。あと、総科周辺の穴場としては「思案橋の下の川沿いのベンチ」(総4)とか。
 「本、CD、食品など色々なものが揃っていて眺めるだけでも楽しい」(生3)という理由で生協をあげている人、「低価格でボリュームのある食事がとれる。季節ごとの限定メニューもポイントの一つ」(法2)と食堂をあげている人もいます。これは私も同感。食堂によって企画も違うからいろいろ行ってみるのも楽しいですよね。
 「学士会館のレストラン(ラ・ボエーム)。学生らしくないから」(法3)という人も。確かにあそこは高級な雰囲気を味わえるよ。学外からわざわざ来る人もいるみたい。学生にはちょっと高いけど、誕生日とか特別な日には利用してみるのも良いね。
 自然豊かな東広島キャンパスならではの意見もありますよ。「ぶどう池周辺を歩くのが好き」(文3)「法学部・経済学部の前の芝生(サタケスクエア)が安らぐ」(法4)「工学部の並木。秋になると紅葉がきれい」(理卒)など。


先輩達の将来の夢は?

 「幸せな家庭を築く」(工卒)という意見が結構多かったのがびっくり!てっきりみんな野望に燃えているのかと…。
 いや、野望に燃えている人もいるみたいだよ。「日本一ビッグな男」(医4)という意見や、「世界の第一線で活躍できる研究者になる」(理卒)、「ノーベル賞をGET」(理3)などなど。
 学部と関係のある夢を挙げる人もいれば、まったくそうでない人もいますよね。例えば、「雑貨やさんを開く」(法4)や、「宇宙飛行士」(文3)というように。いろんな人がいるな。
 自分の趣味なども関係すると思うけど、夢が変化する人がいるのは、大学は高校の時よりも外の世界に触れることが多いからじゃないかな。可能性を広げるという意味でも、僕はどんどん外の世界を見るべきだと思うよ。

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 みんないろんな意見を持っているんだね。でもここでアンケートに答えてくれたのはほんの百人。実際にはその百倍以上の広大生がいるんだよね。
 新入生には、いろんな考え方を持った人と出会い、刺激を受けながら自分らしい大学生活を作り出していってほしいですね。


全学部の先輩から一言メッセージ
 「自分次第で何にでも化けれます」(総2)「高校までとは違う生活に、楽しいと思うこともこれは違うな…と思うこともあると思います。その全てを受けとめて毎日元気に過ごしてください」(文3)「恋をして悩んでください。きっと自分が見えてきます」(教3)「積極的にいろんなことにチャレンジして視野、友達の輪を広げておくべき。「今度またやる」ではずっとできないまま」(法4)「大学を最終的な学問の地と考えるな」(経卒)「まじめに勉強、とことん遊ぶ」(理4)「海外旅行あるいは語学研修に行くべき。学年があがってくると忙しくてあまりヒマがない」(医4)「大志を抱け(オレと同じになるな)」(歯卒)「やりたいと思うことをやる。遊びでも趣味でも何でも。後悔しないこと」(工4)「これからの大切な人生を決定するのは自分自身。妥協しないように。高校の時に抱いた夢を忘れないようにしてください」(生3)

※引用したコメントの後のカッコは学部(総: 総合科学部、文:文学部、教:教育学部、法:法学部、経:経済学部、理:理学部、医:医学部、歯:歯学部、工:工学部、生:生物生産学部)及び学年です。平成十四年三月に卒業した学生は「卒」としました。

広大フォーラム2003年4月号 目次に戻る