文・狩本 理紗
( KARIMOTO, Risa)
生物生産学部
生物圏機能学コース4年


クイーンズランド大学本校にて
(筆者前列左から3人目)
 生物生産学部では、三年生を対象とした海外実習を行っています。昨年九月のオーストラリアでの二週間の海外実習は、私にとってとても貴重な体験になりました。普通の旅行では味わうことのできないクイーンズランド大学での講義や実習、それにファームステイなどを通して、オーストラリアの自然、文化、一次産業などを学ぶことができました。
 クイーンズランドの気候は想像以上に乾燥していました。この国の農業では水問題が一番大きいそうです。滞在中は一滴も雨がふらず、私たちもなるべく水を大切に使うように心がけました。
 私が最も楽しみにしていたのは、コアラやカンガルーなどオーストラリア特有の有袋類をみることでした。これらの種の進化と保護に関する講義が一番印象に残っています。コアラは保護されているので増加しているそうですが、小型有袋類は人間が持ち込んだキツネや野生化した猫に食べられるなどの理由により減少しているそうです。交通事故により親をなくしたカンガルーやワラビーの赤ちゃんも見せてもらいました。
 ファームステイでは、バーニーさん宅に二泊お世話になりました。皆でクリケットをしたり、オーストラリアと日本のことについて話をしたり、ライフルを撃たせてもらったり、オポッサムを探しに行ったりと、充実した週末を過ごせました。この旅で一番英語を話そうと努力した期間でした。最終日はバーニーさんたちと別れるのがさみしくて、泣いてしまいました。バーニーさん一家への感謝の気持ちを英語で十分表現しきれずに、ただThank youと繰り返すことしかできませんでした。もっと英語を勉強しなければと強く思いました。
 オーストラリアはとてもすてきな国でした。自然はもちろん、人々の暖かさ、やさしさに感動しました。オーストラリアを離れるとき、とてもさみしい気持ちになり、またこの国に来たいと強く思いました。この実習に参加してよかった。


広大フォーラム2004年月号 目次に戻る