総科30年
 同窓会もステップ

  ―時代は次代へ 継承と発展
文・田中 伸武

( TANAKA, Nobutake )
総合科学部同窓会副会長
 (昭和52年入学)


 総合科学部が創立三十周年を迎え、同窓会(前延国治会長)の歴史も四半世紀。OBの中には子供が総科に入学された方もいて、文字通り世代交代です。八月には初の同窓会総会を開きます。一方で私達は、八十年の歴史を持つ旧制広島高校同窓会との連携も進めています。戦後の学制改革で廃止された先輩校は、旧教養部を挟んでいわば「総科のルーツ」。温故知新の精神で色々学びたいと考えています。
 三十年の節目は同窓会にとって「次代への継承」を考える年となります。

八月に初の同窓会総会
 総科一期生は現在四十八歳プラスα。同窓会はまだ大半が五十歳以下の「若さ」です。会員は約五千。毎年約二百人ずつ増えています。名簿を見ると四十七都道府県すべてに会員がおり、海外にも約百人を数えます。
 総科生は、他学部に比べて変わり者が多いと言われます。自らそう言いふらしている面もありますが、学部の性格上、就職先もバラエティーに富んでいるようです。初の同窓会総会は、懐かしい教員や先輩後輩との再会はもちろん、多彩なOB同士の異業種交流の場にもしたいと考えています。

旧制広島高校との連携
 かつて総科の教員には、天野實、山田浩両先生ら旧制広高出身者がおられました。授業の合間に「総科は広高の後継校でもある」と聞かされた総科生(筆者含め)は少なくありません。
 同窓会理事会では、小池聖一助教授の協力を得て広高同窓会の平岡敬会長らと何度か話し合いを持ちました。その中で、まずは名簿整理や会報発行など事務作業の連携から始め、交流を深めようということになりました。
 最も若いOBですら七十三歳の広高同窓生は、総科にとって親かそれ以上の世代。自ら「滅びの美学」を口にされる大先輩ですが、それでも「何らかの形で後を継ぐ動きはありがたい」と期待も寄せておられます。つながりを大切にしたいと考えています。

母もパパも「8月8日だょ全員集合」
―同窓会総会の案内


日時:2004年8月8日(日)正午から
場所:広島メルパルク(中区基町)
立食パーティー形式で招待者や余興企画
などを検討中。

同窓会ホームページ
http://home.hiroshima-u.ac.jp/soukaoba/


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